「お経」とは何でしょうか？

曹洞宗さまの見解はこうです

経典とは
仏教は、お釈迦さまが説いた教えを根本とする宗教です。

そのため仏教においては、お釈迦さまが説いたことばが絶対の権威をもつものであり、このお釈迦さまの説法をまとめたものを経（経典・お経）といいます。

(曹洞宗ＨＰより)

釈迦が説いたことばをまとめたもの「とされているｗ」のが「お経」ですが

生前の釈迦は「自分の言葉をまとめなさい」と「言っていない」

うえに、当たり前ですが

「俺のことばをまとめたものを唱えれば悟ることができるよ」とも「言っていない」

のです

つまり、「悟り」に達するにはどうすればよいか？という点で、大乗系では

釈迦が言っていないことが主流の修行法

になっていて、歴史上上座部からの批判もここにあるわけです

なぜ、大乗はこのような「変化」をしたのか？といえば

上の引用の太文字にあるように

釈迦が説いたことばが絶対の権威をもつ

からです

ところが、ここでまた疑問点があります

釈迦が説いたことばが絶対の権威をもつ

ので、お経を唱えるわけですが

お経に頻出する

大日如来、薬師如来、釈迦如来、阿弥陀如来といった「如来」や

観音菩薩、地蔵菩薩、弥勒菩薩、文殊菩薩などの「菩薩」といった存在たちのことも

当然ながら、生前の釈迦は言っていないわけです

釈迦が説いたことばが絶対の権威をもつ

にもかかわらず

大乗系では明らかに

生前の釈迦が説いていないことばを大切にしている

(表現としておかしいけれどもｗ)

のです

これは一体どういうことなのでしょうか？

じつは、「お経」は釈迦が説いたものであると「されている」のは「お約束」でして

大乗側からの言い分がありまあすｗ

それは何かといえば、このシリーズの⑬で紹介したように

「釈迦のあつかい」の違いにあります

上座部では、釈迦を「真実の師」としているのに対し

大乗では、釈迦を「悟り解脱した存在として、天上の存在が地上にあらわれた『仮のすがた』」としています

なので「如来」や「菩薩」が「お経」に登場し

彼らが話すことばも「釈迦が言ったことと認定」されるわけです

繰り返し念のためですが、この頁は「仏教のある変化」をとらえるために『般若心経』に沿って書いているものであり、仏教や大乗系の仏教者を貶める意図は１ミリもありません。また、議論等は一切いたしませんm(__)m

【おまけ】

お手伝いおさる

般若心経「無智亦無得」㉖釈迦の存命中「如来」「菩薩」は存在しない