バレー部2 | 奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

幼少時代の事や現在のたわごと
自分の日記的な感じで書いてます

O小学校でセッターをしていた子は中学にはいって辞めてしまった。

それからはF小学校のセッターの子になった。それからなかなかトスのタイミングが合わず、アタックが決まらなくなった。



それに引き換え、F小学校のアタッカーの子はセッターの子と息がぴったり合って日に日に上達しているようだった。



意地でバレーを続けていた。3年生が引退するまでもうすぐだったから。

それでも、私は私のしたいことをした。



友達と遊びたいときはクラブをさぼって遊んだし、ピアスも空けた。

でも、それがまたバレー部には許されないことだった。



先生に呼び出され、お前はレギュラーから外すと言われた。

それでも、私は平気だった。



もうバレーに魅力を感じてなかった。

バレーにというよりこの学校のバレー部にだ。



3年生が引退して、私のは花になった。

2年生は2人しかおらず2人共あまり上手ではなかったので、私たち1年生がレギュラーになった。それでも先輩たちには敬意を払ってやっていたつもりだった。



でも、的にされるのはいつも私だった・・・



外連の時に体を慣らすためにみんなで【花いちもんめ】をしようと言うことになった。

外連の体慣らしに【花いちもんめ】なんて今までした事がなかった。

なんかおかしいなと思っていたけど、楽しそうだった。



だんだん人が抜けて言って、私だけになった。


♪かーってうれしい花いちもんめ まけーて悔しい花いちもんめ

 ○○ちゃんが欲しい




 華菜ちゃんはいらない!!!

 



たったそれだけのこと・・・

ただの遊びだった。

それでもなんだか悔しくて、寂しくて・・・



(あー私はやっぱりいらない子なんだぁ)と思ってしまった。



その後、体育館に入りネットを張っていたとき、我慢していたのに涙が止まらなくなった。

2年生のM先輩が駆け寄ってきた。

彼女がこの”お遊び”の主犯格だと分かっていた。

そんなことで泣いていると思われたくなかった。



体育倉庫に連れて行かれ「どうしたの?さっきの事?」と聞かれた、

私は絶対言いたくなかった。

そこで、当時母が付き合っている彼氏のことを思い出したと嘘をついた。

すると、

「家庭の事情を部活に持ち込まないで!!みんなに影響するから。今後こんな事で泣きんさんな」と怒られた。涙をこらえて、練習を始めた。



これ以上、母を困らせたくなかった。

バレーをやめたら私はきっとまた悪い子になる。

母に心配をかけたくない。



その一心だった。



そんな私の心なんて知らず、顧問のO先生は私ばかりを褒めた。

「華菜だけ目を見張るような成長をしている。同じような練習量でなんでこんなに差が出るんかの」



当たり前だ。

私はバレーを始めて1年とちょっとだった。

それに比べ、みんなは小学校低学年から習っている。

その上達振りを比べられても困る。



先生がそんなことを言うせいで私にどれだけの被害がくるか分かってない・・・と思っていた。




それでも、私はしたいようにやってしたいようにバレーをした。

バレーの練習には参加したが、ピアスを空けた。

ピアスを空けるのにハマって授業中ですらも安全ピンを持ってあけまくっていた。



そんな自由人な私は先輩からだけでなく、同級生からもニラまれるようになった。



もうバレー部なんてやってられない!!

やめてやる。



そう思って、O先生の下駄箱に手紙を書いた。

<バレー部やめたいと思います。家庭の事情で続けられなくなりました。呼び出しはしないで下さい>



案の定、呼び出しがあった。

先生は体を震わせて泣いていた。



ふだんはどんっと構えて無表情な先生が・・・



私が辞める事を頑なに拒んでいた。

家庭の事情なんて嘘だってばれているようだった。



先生には一回三発ほどおもいっきり殴られたことがあった。

先生はそれが原因か?と言ってきた。

そして「お前は正直頭が良くない。だから推薦で高校も行かしてやろうと考えている。先生が面倒を見てやるから。」と言った。



そんな事はどうでもいい。

私は今まで合った事を全て話した。

私がどうしたいのかも。



すると先生は「お前がいじめられていることは知っていた。でも、お前はそれを耐えられる人間だと思っていた。2年生の子達は辛い思いをしている。3年生の次は自分たちのはずなのに、1年生のお前たちの応援をしなくちゃならない。お前がいじめられる事で、チームワークができているんだ。」と・・・



私はかませ犬なんかじゃない。

一人の人間をいじめてできるチームワークなんてどうでもいい。

わたしはそんな強い人間じゃない。



「お前はバレーをやめたらきっと不良になる。先生はそうはなって欲しくないんだ。お願いだから戻ってきてくれ」後ろで先生が叫んでいる。私はドアを思いっきり開けて走り出した。



先生は私がいじめられていることを知っていて、見てみぬふりをしていたんだ。

大人なんて、先生なんて最低だ。

結局自分のことしか考えてない。



私は【先生】という存在を完全否定するようになった。

ただうるさいジジイ・ババア

生徒のことなんて微塵も考えてない。

自分の体裁と、周りの先生にどう思われるかだけ。



先生なんてもう信じない。



私から大好きだったバレーを奪った。

先輩・友達だと思っていた部活の友達・そして自分勝手な先生

みんな大嫌いだ。

絶対許さない!!!



それから私は一人を選んだ。

誰とも心を許さない。

大人なんて信用しない。



私が利用してやる・・・と。