要領 | 奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

幼少時代の事や現在のたわごと
自分の日記的な感じで書いてます

悪さをしていた仲間がよく『要領がいい』とか『要領が悪い』とか言うが、私はきっと“要領が悪い”んだろう。


小学生に行ってからも万引きはよくやっていた。友達はみんな親からお小遣いを貰っていたけど、私は貰ってなかった。貧乏だったのは分かっていた。だから「お小遣いちょうだい」とは言えなかった。


だからって万引きはよくない。汗水たらしてその商品を作った人がいる。売る人がいる。そうやってみんな生活している。


今になっては当たり前に分かる事が、当時の私にはそこまで気が回らなかった。


近所の大浴場では酔っ払いを狙って貴重品を取ったり、ロッカーの鍵を盗み出し、鞄を盗んだりした。みんな私がまだ小学生低学年だったから怪しまれなかった。


初めて捕まったのは小学3年生の時だった。その時ですら、次はバレないようにしようと心に決めていた。もうしないとは思えなかった。


姉と捕まったにも関わらず、母に怒られたのは私だけだった。いつもそうだった...


姉は私より要領がよく優等生だった。頭の回転が早く、友達もたくさんいた。どこの学校に行ってもなじめて、私とは正反対だった。


そんな姉が羨ましかった。