いい夫婦
さあそういうわけで、「いい夫婦の日」である今日、わたくしは月に一度の妊婦検診に臨んできた。
診察室に入り、お医者さんから最初に言われたことばは、衝撃の「太りすぎです」――――!!
自覚はある。
あれそろそろお腹が出てきたかなと思っても、ストッキングを履くと非常にすっきりしてしまい、胎児や羊水にしちゃあおかしいなと戸惑ったものだ。何となくだが、妊娠のせいでないような気はしていた。
そして太ったと言うなら、理由もわかる。
食事の量が変わったわけではない。
そうではなく、妊婦は眠い時は寝たほうがいいというアドバイスを真摯に受け止め、昼食直後の一番眠い時間に何の罪悪感もなくベッドで眠るという生活を、可能なかぎり続けていたからだ。
「体重って……減らしたほうがいいですかね?」
「現状を維持してください」
では、昼寝をしない方向で。
でも引き算したら1カ月で1.3kgしか増えてないじゃん(←1カ月1kg以下にしてくださいとのこと)。
さて、わたくしも結婚して初めて知ったことというのはいくつかあるが、そのなかでもとりわけこの場で皆さまにお伝えしたいのは、ダブルベッド、意外に使い勝手がわるい!
①一人が風邪をひくと、元気な方はベッドを使えなくなる。
②さらに、冬とか、掛け布団が一枚しかないので、寝ている間に奪い合いになり愛に疑念が生じる。
ダブルベッドはむしろ、夫婦の健やかな生活にとって敵と言って過言ではない。
子どもが生まれるのを機会にわたくしどもはわたくしの実家に入るつもりでいるので、そのときに思い切って中古ショップにでも売り払ってやるつもりでいた。敵は見つけしだい駆逐するのに限る。
ところが――
「え、ぼくあれ気に入ってるのに」
あなたが伏兵だというの……!?