鈍色 | JINのブログ

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二日目かな、西興部であった寂しがりのジジイがいた。その日は三組4人しか西興部のキャンプ場にいなかったんだが、一人はお酒飲まないのでと話を断られ、もう一組は女の人が全然話してくれないと、わしが寝てるテントをわさわさしてきやがったんだ。
びっくりしたなー、なんだよクマかと思ったわ、なんだよと語気が強くなったが、ごめんごめん、誰も話してくれないから隣の居酒屋行かない?だって。
わしはお酒を嗜む程度だが、説教が半分くらい入るけどいいかい?と付き合ってやった。

バツいくつだか忘れたが、定年退職後に北海道のロング滞在者になった口だ。で、この人は悪い人ではないのだが、圧倒的に欠けてる部分がある。自分から見た世界しか見れないんだ、間違っていたとしても相手がどう思うか想像が出来ないんだ。
これも嫌いなんだがね、スマホに入った動画を見せてくるんだが、プロが作ったテレビの動画さえ嫌いなのになんでそんな興味のないものを人に見せたがるか。相手がどう思うか分からないんだ。あー、と適当にみてやったが、これTVに出た時のと見せられた動画が、こいつ、いつか会う機会があったら説教してやろうと思ってたジジイだった!簡単に言うと北海道をふらついてるバイク乗りなんか、みんなバツ有りの青春の影を追ってるみたいないいぶりだったんだ。
いいや違う、そう思い込んでる、それさえも違う。お前は落ちてくる果実をただ待ってるだけの存在になってしまってる、北海道に居れば以前たまたま出来たいい思いが、また出来るんじゃないかと、ただ待ってるだけなんじゃないのかと。

ちょつと泣いてた。図星だったんだと思う。

トランポに積んで降ろしもしないバイクが全てを物語っていた。


おじさんはいつのまにか鈍色になってしまったんだ。