VTR1000Fのステムベアリング | JINのブログ

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預かりのVTR1000F

これのハンドリングが車から降ろす時から気になってた事がある。

ので、 ジャッキアップしてホイールを外しハンドルの負担を減らして作動確認してみた。

うむ、なんかおかしいのはこれだわ。

ハンドルが真ん中で止まりたがる。レースに傷が付いてるんでしょうなあ。

 

つーことでね、部品が来たのでバラシてみる。


ホンダ素晴らしいな。特別な工具が無くてもレースが打ち抜けるように前後に切り込みが付いてるの。

 

三又の方のレースはグラインダーでスリットを入れて

こんな感じ。穴が開くぎりぎりまで削ってタガネかなんかで叩いてやると、分かりづらいがクラックが入って簡単に抜ける。車種によっては削らなくてもダストシールごと思いっきり叩けば抜けてしまう場合もあるんだけど、ステムや三又に傷を付けてしまう場合が多いから素直にクラックを入れた方がいいと思う。

 

これだね、がっつりベアリングの跡が付いてしまって、これが真ん中でハンドルが止まろうとしてしまう原因だね。

 

 

 

外れてしまえばこっちのもの。逆の手順で組めばいいだけ。

丁度いいサイズの塩ビ管で圧入してるが、慎重に思いっきり叩いてもこれは組める。

 

ベアリングは純正。同サイズのローラーベアリングにしたろうかとも思ったが、作動の軽いアンギュラが入ってるんだからこれがいいんだろうとポリシーもなく同じ物を組む。

 

いくつか注意する点があるんだけど、当然たっぷりグリスアップはする。

問題は締め付けトルクなんだけど、規定は意外と軽い締め付けトルクなもんなんだ。感覚て言うなら手で頑張れば緩められるかな?ってくらい。

だけどもね、実際にそんな軽く締めたんでは車体を降ろし試乗して来るとガタが出ると思う、ってかはず。慎重にやるなら規定で締めて試乗して再調整だろうけども、感覚でいうと規定よりあと数度締めないとだいたいガタあがると思うんだ。それと、ロックナットの構造やトップブリッジの固定方法で違うのだけども、基本的にトップブリッジを付けるとよりクリアランスが狭くなる方向になる。

 

アンギュラボールベアリングはハンドリングが軽いと言われてる。多少のオーバートルクでも軽いハンドリングは変わらない。一方、テーパーローラーベアリングは、剛性で優れてるがハンドリングが重くなる。また、最適な締め付けトルクの幅が狭い。カタナは2台ともテーパーローラーベアリングなんだけど、750のほうはアンギュラにしてみるかな。