そこそこバイクの事は分かってるつもりだった
このつもりってのがやばい
自分だけには備わってると思ってるのが常識、みたいなもん、こわいねえ
W1SA、1972年製
ところでカンガルーっているじゃん?ねずみの親分みたいなやつ
オーストラリア大陸で独自に進化した動物の
地上に生きるとなると想像を超えるような異様な形態はしてない
適した形ってもんがそうさせるんだと思う
このW1、タイヤが直列に2個並んでその間にエンジンがある
人が乗るんだからサイズだってそれなり
エンジンはOHV、バイクにしてはめずらしいけどまだわかる
その周りに付くミッションやらの配置が変わってる
今のエンジンがエンジンそのものにミッションが入ってるのに対し
発動機みたいなエンジンのまわりにミッションとクラッチをあとからつけた
古い旅館の増築みたいな配置
それとドライサンプという、大型発電機かレーサーにしかみたことないオイルを回す構造
こんな方式のバイクは今どきない、あるけど一般的ではない
これと同時期に作られたZ1、Z2なんかは今のネイキッドと言われるバイクと同じような構造になってる
去年いじったBSAなんかはW1みたいな造り、むしろBSAなんかを真似たのがW1で
これを根本から見直したのが次期カワサキのフラッグシップ、Z系だと思うのよ
で、このW1系は駆逐された
BSAも駆逐された
優れた方式はZ系だったということらしい
それはそうとW1はいちいち考えないといじれない
これはなんなんだ?って常に考えながら触ってる
これより5年だけ新しいCB550をいじったもんだからいい気になってた
いい勉強になった
このW1、昨日車検を取ったもんで持ち主のところに納車にいきますよーと連絡したところ
「乗ってる時間ないからそのまま乗ってていいよ」だそうだ
そもそもW1かっこいいよなぁなんて話をしてたら、W1持ってるぜってことだったんで
ちょっとおれに乗せたくて車検取らせたんだと気が付いた
パルス感が素晴らしい、アクセル開けた瞬間の地面を蹴るような加速
ただね、これでロンツー出掛けようとか思う根性がおれにはない
なにせ全然分かってないに等しい40年前のバイク
もしこれがおれので、2年あれば北海道くらいいってやるわとか思うかもしれない
ただなー、今のおれにはそこまでのスキルないわー