先日預かったBSA、名前がわかった。ビクター441というバイクらしい。
それをだな、動くようにまででいいからしてくだしあと友達づてで某バイク屋に預かりに行ったのだ。
なんでバイク屋に修理であずかりに行くか?それはだな、そのバイク屋がどうも口だけでなにも出来ないボンクラらしいのだ。そこまでボンクラじゃバイク屋なんか出来るわけないしウマが合わないだけでしょとか思いつつバイクを預かりにいきましたとさ。
たぶん年式的には1969年あたりっぽい。これが当時のメカニズムとしては相当気合が入って作ってたんじゃなかろうかと思う作り。フロントブレーキはドラムなんだがツーリーディングで吸気ダクトも装備されてる。アルミタンクに太いフレーム、440ccの排気量と、これは後から付けたんだろうけど、点火がCDIになってるんだ。
それはそうと、どこを直すか。まず押して動かすだけで垂れてくるオイル。漏れてるフォークオイル、廻らないスロットル、切れないクラッチとこんなところ。
バイク屋曰く、ガスケットは全部作り直しになるし、ワイヤー類もダメ、ワイヤー作れます?それからクラッチの張り付き、剥がし方知ってますか?あ、それじゃダメです、まずエンジンをかけてオイルを暖めてから剥がさないとアスベストが剥がれてしまいますから。
このボンクラバイク屋、誰に向かって口を利いてるんだろな。ワイヤー作れますか?ってどこから作るか言ってるか知らんが悩むとこだろか。長さと留めが合えばどうにでもなる部分だし、剥がれてダメになってしまうようなクラッチ板を大事に扱ってなんか意味あるんだろか。つかホントに剥がれるなら暖めてるうちに中でバラけたらゴミが廻るじゃんね。ガスケットなんか作るの当たり前過ぎて考えるところでもない。
ちょっと話を聞いただけでなんにも出来ないボンクラの意味が分かったんでさっさと車にバイクを積み込む。この時点でアクセルが廻らないのは、ワイヤーじゃなくてキャブだと直感的に思った。こういうのは経験で分かるもんで説明じゃない、もちろん見れば誰だって分かるレベル。だけどボンクラはこれを直せず早1年、おれ月曜に預かって乗れるところまで水曜に出来た。ボンクラ通り越して整備士としての適正がない。というか、おれの周りの車の整備やってる人間でこんなことくらい出来ない人間を1人も知らない。
キャブをオーバーホールしてアクセルはスコスコ、クラッチワイヤーはおれのCBに付いてたお下がりを加工して組む、あとはガスケットを作ってオイル漏れを止めるだけ。
こんな感じに型を写し取ったら、ちょきちょき切って完成。
こんな感じでガスケットを何枚か作って片面だけに液体ガスケットも塗ってやる。もう片面にはグリスを少量塗ってから装着。なんでかっていうと、再度カバーをあける時にガスケットを再使用できるように。
簡単にいうとこんなもんだけど、キックのリターンスプリングが欠けてたり、ノックピンの合いが欠けてたりすんなりとはいかないけどそんなに難しいことでもない。誰が開けて液ガスだけで組んだか知らんが、これじゃあオイルが廻って漏るに決まってるわ。たったこれだけだよ、なんで出来ないのか。
最後こんな捨て台詞もらった、頑張ってくださいだって。全然頑張るような次元の話じゃないんだよ、お客さんの手前、未熟な自分が恥ずかしいのだろうが、お願いしますだよなあ。