超音波探傷検査について(*'▽')♪ その3 | 溶接マン WELDING

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 今日は斜角の設定方法です。

まずは斜角探触子に付け替えます。

斜角は垂直探傷のように真下にまっすぐ超音波ビームを発するのではなく、

字のごとく斜めにビームが発せられます。詳細は下図を見てのとおり口笛

検査面に対して傾いて進行する超音波を用いる方法が斜角探傷法です。

これ、欠陥距離または欠陥深さを求めるのに三角関数の計算が必要になるんす汗

そう、計算は俺のニガテ分野だ・・・・滝汗

でも今使ってる探傷機は計算しなくてもちゃんと表示してくれるんで

非常にありがたいんすキラキラ

 

 

因みに斜角探傷では、直射法のほかに、超音波を裏面で一回反射させた後に欠陥に当てる一回反射法、

または裏面と表面で二回反射させた後に欠陥に当てる二回反射によって欠陥からのエコーを観察することができます。

ま、難しい解説はおいといて設定方法の復習をしよしよ。

 

今回は斜角探傷法でⒻとⒼの寸法を測定します。

   

 

順序としては斜角探触子のゼロ点調整をして、屈折角測定をします。

まず、測定範囲を250mmにして、音速を3230m/sにします。

   

 

ついでに校正値も変えときましょう。校正値1【100mm】校正値2【200mm】に設定。

そして写真の位置に探触子を置きます。

 

このように100Rピークエコーで探触子ゼロ点調整を行います。

本来はゲインキーを調整し、エコーピーク高さ80%に調整してゼロ点調整なんですが、

今回も2点調整で設定したいので・・・・

基本ボタンを押してF1の表示を押す。

MA表示をオンにすると、エコー高さのピーク位置が分かりやすいので、

この機能を使用しやしょう!!

もちろんゲートを100mmと200mmのところに移動させておきます。

エコーが低いので、ゲインキーで80%あたりまでエコー高さ調整し、

ここがピークだ!!ってところで探触子を押さえて・・・

試験片の長い線が探触子の目盛の12mmにきてるのでそれを記録しておきます。

そいでそのまま2点調整に入ります。

 

1点目調整実行!!

2点目調整実行!!

これでゼロ点調整はOKなので、次は屈折角測定に入ります。

エコー高さが低いとピークをとりにくいので、ゲインキーを調整して

再度MA機能使用でピーク位置を求めます。

ピークエコー位置で探触子を保持し、探触子と試験片から屈折角を

読み取って記録します。

ふむふむ・・・100Rピークエコー位置で記録した12mmの位置が

だいたい70.3あたりにきてます。・・・てことで・・・

 

斜角条件キーを押して斜角条件設定画面にし、

板厚と屈折角を入力します。

板厚100mmの屈折角70.3に設定して確定します。

これで斜角の設定は完了ですね。

あとはⒻとⒼの寸法を測ります。

ちなみにⒻは15mmでⒼは35mmですからそれに近ければ、

だいたい正確な値がきてると認識できますね。

   

 

写真の位置に探触子をセットして、MA機能を使用し、ピークエコー位置を求めます。

ピークの位置で探触子を保持します。

そして写真のようにスケールを置き、探触子から試験片の角までの寸法を

目視で確認します。

71mmのところにきてますね。(試験片の角)

MA機能使用してピークエコー位置を確認してみます。

ピークの位置で y と d の値を確認してⒻとⒼの寸法を求めます。

y 48.3mm d 14.8mm と表示されています。

この図で説明すると、y 48.3mm d 14.8mmなので

Ⓕの寸法は14.8mm。

本来は15mmなので0.2mmの誤差でほぼ正確にきてますね。

Ⓖの寸法は先ほどスケールで測定した71mmと入射点の12mmを足して

83mmなので、そこから y 48.3mmを引けばⒼの寸法が出ます。

83-48.3=34.7

34.7mmで本来35mmですが0.3mmの誤差でこちらもほぼ正確にきてます。

 

ふう、ちゃんと設定できてたってことでホッと一息デレデレ

以上、斜角探傷法の設定についてでした。

正直わけわからんことだらけだが、なんとなく理解できたってことで

良しとします(笑)

 

ではまた今度~(@^^)/~~~