正月休みも今日でお終いの方も多いと思います。私も明日から社会復帰です。


とはいえ、昨日も今日も朝の5時とかに6時とかにツアーのキャンセル連絡が会社携帯にかかって、叩き起こされました(-з-)

なんでそんな間際でキャンセルするんかなー。もっと早く連絡してくれればいいのに・・・


待機要員もそれなりに拘束されるのでつらいところです。。



さて、視察の終盤に訪れたのはヒンズー教の聖地「ベナレス」



旧市街はこんな感じです。


高知発?なんちゃって添乗員の旅たび日記

牛は神聖な生き物なので普通の生活に溶け込んでます。



畔を流れるガンガー(ガンジス川)は、その水たった1滴であらゆる水を浄化するといわれ、沐浴すれば罪は洗い清められ、ガンガーで死んで焼かれ遺灰を流されれば解脱できるという・・・

世界中のヒンズー教徒が生涯に一度は行きたいと願う聖地中の聖地として、人々は集い、沐浴し、修行し、また、死ぬために、多くの人々が訪れます。


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実際のところは、死人や屍骸が流れ、大腸菌やバクテリアが増殖された激しく不衛生極まりない川です。

俳優の大沢たかおはロケで訪れこのガンガーに入ったときは、病気予防のために抗生物質を飲んで、大量のミネラルウォーターを身体にかけて雑菌を洗い流したそうです。

実際に沐浴している人の姿をみてると、


「信じるってすごいこと」


に思えてきます。



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「ガンガーで沐浴するおんちゃん達」



一般の観光コースとしては、早朝の沐浴時に小船で川から眺めるのですが、今回は列車の到着が遅れたので、午前8時頃から船に乗りました。


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ベナレスには約60超のガート(堤)があります。

ガートにはそれぞれ役割があり、サリーなど洗濯物を干しているガート、僧侶が集うガート、女性のみのガート、女神ガンガーと別の特別な神を祀るガートなど、それぞれの堤には意味があるということです。


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約40分程度の観光の中で私が最後にみたガートは、火葬場のガートです。

ヒンズー教徒たちは墓を作らないので、健康な成人はガンガーで清められたのち火葬場で燃やされ、遺灰はガンガーに流されます。

しかし、貧乏人や子供、事故や病気で亡くなった人、妊婦などはそのままガンガーに沈められます。河岸にはたまに彼らの遺体が浮いてくるそうです。


本当は撮影禁止なのですが、遠目なら特にかまわないということで写した写真が


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これ。

○印で遺体を焼いています。24時間休むことなく遺体を焼いているそうです。

もっと近づこうとメンバーの一人が船頭にリクエストをすると、苦い顔をして「NO!」と答えました。

毎日のように観光客を船で案内する彼らにとっても、あまり好ましい場所ではないでしょう。



また、この火葬場の隣には死を待つ人の家というものがあります。

死期を感じ、ガンガーを死に場所に選び、ただひたすら死を待っている人たちがいました。

その殆どは高齢の貧困層であり、彼らは家の近辺の路地やガートでただ座っているだけです。彼らにとっての最高の幸福はガンガーで火葬されることです。

そして、その傍らでは小さな子供たちが遊び、走り回っています。


将来を生きる者と、死を待つために生きる者が内包する「ベナレス」。

死が日常であるという当たり前の事実をこれほど感じる街はありませんでした。



実は今回訪問のベナレスという街は少しだけ思い入れがありました。

バックパッカーのバイブルにもなっている沢木耕太郎の紀行文「深夜特急」です。



「ベナレスでは、聖なるものと俗なるものとが画然と分かれてはいなかった。それらは互いに背中合わせに貼りついていたり、ひとつのものの中に同居していたりしていた。喧騒の隣に静寂があり、悲劇の向こうで喜劇が演じられていた。ベナレスは命ある者の、生と死のすべてが無秩序に演じられている劇場のような町だった。」



作者自身がユーラシア大陸を横断した際に立ち寄ったベナレスという町を表現した一文です。強く惹かれ、一度は訪れてみたいと強く思っていたところでした。


最初は本を読んだことからの興味本位で眺めていたけれども、その濃厚な生と死のあやふやな分岐点が存在する街にとても息が詰まる感じがしました。



「見なくてもいいのもまで見てしまった・・」

色々と行っていると、そんなことはたまに思うのですが、今回は結構強烈でした。




さて、この視察の成果が日の目を見るのはいつの日か・・・・神のみぞ知る



のかな?






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