<見解>
岩手のみならず、地方競馬のターフ王決定戦岩手県知事杯OROカップ。今年は大井・浦和・金沢から1頭ずつ計3頭の遠征馬が参戦、迎え撃つ地元勢も芝路線を牽引する有力馬がいてと激戦必至。ポイントは芝コース適性と実績、但し芝未経験でも血統が芝向きならば注意が必要。
◎ブレークビーツ
今年5月にJRAから転入し、芝コースでは2戦2勝と文句無しの好内容。58キロを背負っての実績は評価していいだろう。唯一の不安は前々走せきれい賞での凡走、単なるポカならばいいのだが。普通に走れば勝ち負けを期待。
○サンエイゴールド
3歳馬が果敢に参戦、盛岡の芝コースではメンバー中最多の5勝を誇る。今シーズン、はまなす賞・サファイア賞・オパールカップと芝重賞を3連勝し同世代に敵はいない。古馬相手にどこまで戦えるか楽しみの方が大きい。
▲ロケットボール
今年は陣営が適性を見極めたのか、芝路線に絞ったローテが印象的。ここまで6戦2勝2着2回3着2回と安定した成績を残している。オープン初挑戦となった前走桂樹杯は0.2秒差3着と頑張っており、上位争いには加わるだろう。
△ロゾヴァゾリナ(大井)
昨年の覇者が今年も参戦して来たが、順調なローテを消化しての昨年と違い、今回は約7ヶ月ぶりの実戦に不安が残る。ただ、盛岡の芝コースでは3戦2勝2着1回と連対率100%を誇り、実績を考えれば侮れない存在。
△ブレイズアトレイル
JRAファンには懐かしい馬・その1(笑)。昨年の安田記念(GⅠ)でモーリスに0.5秒差6着だったのが記憶に新しい。岩手では5月から登場し、これまで芝コースだけ使い3戦1勝2着1回4着1回と少しモノ足りないが、まだまだ健在。
×ダイワマッジョーレ
JRAファンには懐かしい馬・その2(笑)。3年前のマイルチャンピオンシップ(GⅠ)でトーセンラーと0.2秒差2着の走りが思い出される。こちらでは2戦未勝利と、JRA重賞2勝馬を思えば寂しい。往年の走りが蘇るか。一発警戒。
■自信度:D(※A~Zの段階)
■推定タイム:1.43半ば~45秒台
■推定ペース:S~Mペース
<レース紹介:岩手県知事杯OROカップ>
1999(平成11)年に創設された重賞競走。芝レースの総決算的なレースであり、当初は芝2400mだったが芝1700mに短縮され現在に至る。前身は1989(平成元)年に創設された岩手県知事杯アラブ王冠。
<思い出の岩手県知事杯OROカップ>
忘れられないのが、2001(平成13)年・第3回。前年のデビューから果敢にJRAへ遠征し、活躍していた3歳馬ネイティヴハートが参戦。期待を一身に1番人気に支持されたが、ゴール直前にオークファイヤーに足元を掬われ、まさかの2着に場内騒然。。。溜息があちこちから聞こえたのが印象的。
その後、色々事情があって大井へ移籍したが、南関東の地元戦は殆ど使わず、JRAに挑戦を続けたのが身を結び、5歳と8歳時にオーシャンステークス(GⅢ)を優勝し、異色の名馬と呼ばれた。
地方競馬所属の異色の名馬ネイティヴハート。
(※画像は yahoo!画像より)