物件探索やメニュー開発と同様に大事なのが
他店の状況を把握することです。
そこには良い点・悪い点で参考になることが店ごとにあるのはもちろん、
客の立場でお店をみれるので、改良点を見出すのに欠かせません。
自宅の周囲には、どの町にもあるように
昔からあるうどん屋と、新興のものとが住み分けています。
そしてどの町もおなじように、昔からの店は繁盛というわけでもなく、
延々と生き延びてい、新興の店は入れ替わりが激しいです。
なぜか。
昔からの店は地元固定客がベースにあり、自宅兼店舗でコストダウンなど、
ある意味で地盤がしっかりしているんですよね。
うどん食べたい時に、昔からあるあそこでいいか、なんて思ってもらえます。
しかし新興店は馴染み客をつかむまでに、長い年月が必要になります。
そしてそうした昔からの店に行ってる客を捕まえるのは難しい。
どちらかというと、新たにその町に住みついた若い家族や、
またはこうしてインターネットで口コミによって評判を聞いた客とか、
流動的な層をいかに多く、そして継続して来てもらえるかを、
短期的に新たな挑戦をしつつ捕まえなくてはならないのです。
それができれば、店は地元に根付き、それが歴史となり、
いつしか「昔からの店」になることができるのでしょう。
たぶん・・・
今回の『讃岐饂飩 まるは』はまだ新しいです。
でも僭越ながら自分に近い存在と思い、店を見まわしました。
うどんそのものはもちろんのこと、店の外観から内装、店員の人数、
声かけ、トイレの設備、食器の置き方、小物の使い方・・・
基礎的なことから、ここでは言えない雰囲気そのものまで見渡しちまいます。
歴史をつくるにはどうしたらいいのか、そのヒントを探すために。
