今晩は東京ドームシティホールでBoz Scaggsを観てきました。


Bozというと、自分が高校生、大学生だった頃に、AORの旗手として盛り上がっていたときによく聞いていたので、どうしても「Silk Degrees」「Down Two Then Left」「Middle Man」の3部作のイメージが強いです。特に「Middle Man」は愛聴盤として当時よく聞きました。今では特別にファンという程でもないのですが、Bozもすでに齢79ということで、一度見ておかないと二度と見れなくなりそうだったので、参戦することにしました。


まず、普段ラウドロックばかり聞いているせいか、バンドの音がちょっと小ぶりで、ライヴハウスで聞いているみたいな感じを受けました。まあ、その分、Bozの声はよく聞こえましたけどね。


なんと言っても感動的だったのは、Bozの声の艶があまり衰えていないことでした!全盛期だった頃から、バラードを始めとした楽曲で聞く彼の声は、大人のムードたっぷりで、その哀愁を帯びた美声に男の私でもうっとりとさせられたものですが、79歳になった今もその美声が健在だったのは嬉しい驚きでした。


Bozのギタープレイについては、正直なところ、特段上手とは言えませんでしたが、ブルースナンバーの「Somebody (Loan Me A Dime)」にてGibsonで弾いたソロはドライヴが効いて良い音が出ていました。


セットリストは、特に序盤に比較的新しいナンバーも多く含まれていて馴染みが薄かったのと、ブルース系のものが続いたりして、ちょっと地味な印象がしたのは否めませんでした。


それに、バックで演奏しているメンバーの顔に殆ど笑顔がなくて、終始やけに真剣な表情をしていたのが気になりました。AORはlaid backを特徴としているのですから、もっとみんなリラックスしてニコニコしながら楽しそうに演奏してくれても良さそうなものですが、もしかすると、そんなバンドの空気は、アメリカ人にしては生真面目そうなBozの性格を反映していたのかもしれません。


ちなみに、Bassで参加していたWillie Weeksというのは、以前Eric Claptonと一緒にやっていた人ですよね。。また、エリック•クリスタルという人は、良い音を出すサックス奏者でしたが、それだけでなくピアニカからバッキングのギターまで弾いていて、なかなか器用な人でした。


案の定、個人的に盛り上がったのは「Jojo 」「Lido Shuffle」「Lowdown」「We’re All Alone」「Breakdown Dead Ahead」辺りの往年のヒットナンバーでしたね。今回は俄かファンみたいな私でしたので、どうせなら、もっとヒット曲のオンパレードみたいなセットリストにしてくれたら、全体的にもっと盛り上がれただろうとは思いました。


が、何はともあれ、生きているうちにBozを生で見れて、まだまだ艶のあるbeautiful voiceを直接に聴けたのは良かったです!