『『10年以上、ずっとクスリやってきた。毎日ではないが、毎週のペースでクスリをやってきた』『クスリはその時の気分、手元にあるクスリでキメていた。常に手元には何らかのクスリがあった』と話している。クスリの効き方など、細かく解説するように話す。常習者だなと思った」(捜査関係者)』

沢尻エリカ容疑者「毎週のペースで約10種類のクスリ、キメていた」
2019/11/19 13:17 朝日新聞出版
※週刊朝日オンライン限定記事
 
これだけ読むと・・・ブランドがブランドでなくなったような、そういう喪失感を感じるのだが・・・
その前に、なぜこの情報が出てくるのか。を疑うべきであろう。日本の警察のブランドも消えかかっているのではないか。
 
財務省セクハラ事件(テレビ朝日関連)があった。大問題になった。
情報を得るためにつきまとう記者の話をする財務省官僚が、普通に渡さない情報を渡すために、記者という名の女に対価を求め、記者は・・・上司は・・・上司の友達の記者は・・・週刊誌は・・・という事件。
 
・・・体を求めるやつがいるなら、専門の貴社を育てればいいんじゃない?そしてまっとうな契約と対価で取材を勧めればいいのではないか。と。病気になっても知らないぞ~w。みたいな。ただ、正に戦場、という一端を見た気がしている。
・・・ところで、この警察情報、どうやって入手したのだろうか。
まっとうな記者であれば、警察の広報協力などで終わらせるそうである。たばこやお酒かもしれない。一緒に飯を食べる友達かもしれない。・・・ただ、こんな機密情報、どうやったの?
 
そう思えてくるのである。
アメリカの映画では、警察の広報が対応するシーンがある。日本ではドラマはそうだし、警察発表はあるのだが、これは市民には公開されていない。伝統的に捜査関係者へのダイレクトアタックも許可され、そこから証拠をとって集めるのかもしれない・・・。
 
しかし、
 
捜査状況どうですかね~
 
が役に立つのだろうか?
 
役に立つとすれば、「沢尻に痛いことやらないでね」あるいは「何か沢尻に面白いことを言わせてね」的な事なのかなぁ、とも。
あとは、購読率だろうけど・・・最近、ベルトコンベヤー的な、ワンパターン(裁判で完全に否定して、有罪になり、執行猶予で・・・その後復帰して、警察の横暴さを・・・)なシナリオだけが満ちていて・・・本当の真実かどうかわからないんですけど・・・という、自分たちは関係ない的な話ばかりが延々続くような気がしているし、そのことが、結局、無関心を生み、人を人として見なくしてしまう事にもなるのかなぁ、とも思ってしまうわけである。
 
取調室の記録や弁護士の同席。これによって司法制度をクリーンに的な話もある。しかし、どこかのアイドルのスマホ乗っ取られた的な話、を見ればわかるが、記録機器もどんなに頑張っても改ざん可能である。弁護士だって、何を言ったのか誰を弁護したのか分からない人もいる。警察だって殺人をやらかす。
さらにいえば、さまざまな情報は、警察や内閣府セキュリティセンターや防衛省やNTTは、現在、技術的には、やりたい放題できる立場にある。
 
そういう中ではあるが、それでも、
 
捜査状況どうですかね~
 
で聞き出した、疲れた捜査官からの、取調室の状況のリアルタイムの漏えいは、本当なら、否、嘘でも、司法からすればマナー・ルール違反でしかない。
それだけでなく、裁判で覆される話でもあるかもしれない。また、元気バリバリの捜査官が、一方的に捜査状況をべらべらしゃべってもそうであろう。
 
沢尻家から見つかった、一粒のMDMA。これは消えることはないはずだが、こういう捜査状況の話は、複雑に思えてならない。
 
無論、一般として関心がないか?といえば、嘘になる。だから、教えたいと思って記者も書くのだろう。
しかし、仮に、この情報漏えいが、『容疑者』沢尻エリカ氏の人権を脅かしたり、取調室の芸人が演じる以上のパフォーマンス化を招くとしたら(たとえば、取調官が高圧的になったり、セクハラをするようなことになるなど)困るな、とは思っていたりするのである。
 
最近、戸田恵梨香がどこかの子持ちの元地方議員だったり、某AV女優が名前を変えて地上波のキャスター兼記者になって葬儀の取材をしている、という『うわさ』がある中で、無論、その『うわさ』を信じるには根拠がいるし、『それが問題なのか』という問題もあるのだろうが、法制度も、現実や想定される問題を見極めつつ、国会や組織で定めないといけないという時代になってきている。
 
慣習だと書かれている教科書を、裁判官や書記官や職員や関係者が、古い、知らない、と、我が国で破り捨てることすら想定される中で、取調室の模様が描かれることが、そういう時代だという認識を強くさせ、社会への影響につながることを考えてしまうわけである。
ちいさな話なのだが・・・。
 
なお、一粒の薬しか見つからないのに、10種類などと言ったなど・・・そんなに蔓延しているんだったら、売った売人も捕まえろよ、という話も警察・検察に期待しつつ、留置所でガリガリになるかもしれない容疑者の
 
『入手経路は口をつぐむんだからね』(前出の捜査関係者)
 
という話も含めて、確定されていない容疑を放置し、自由意志での証言や、証拠が出た案件での確実な立件と判決の確定を期待したい、と思う。(司法取引もあるかもしれないが・・・刑事訴訟法第482条、捜査公判協力型協議合意制度)