自分の子供の頃の話。

私には3つ上の兄がいて、それはそれは素直で空気の読める母親からしたらとても育てやすい子だったと思う。

一方、私は物事にまっすぐで裏表のない人間で、悪く言えば面倒くさい子だったと思う。

そんな性格もあって、母親をよく怒らせた。

そして母はなぜかいつもイライラしていた。今思えば、専業主婦時代、色々とストレスが溜まっていたのかな。。

そして、私はしょっちゅう母から暴力を受けた。

怒られるたびに蹴られ、ビンタされ、髪を引っ張られ、げんこつをされ、玄関で正座をさせられ、ご飯を捨てられ。。終いには家を追い出されたり。。。

女の子とは思えない仕打ちだった。

だから私はもっと反抗をした。女の子っぽくなんかなれなかった。
怒られ続けると、幼い私は『親に愛されてない』『私はこの家の子じゃないんじゃないか』『(こんなに殴る蹴るするんだったら)どうして私を産んだんだろう』とよく一人で泣いた。

ある日、そんな思いが爆発して母に包丁を渡そうとして『どうして私を産んだの?どうせここの家の子じゃないんでしょ?私を刺して殺してよ!』と小学生のころだったか、リビングのソファに座る母に泣いて訴えたことがある。

母はもう忘れてるかな。。

その時母は、また怒った。。

きっと私は母に「ごめんね。大好きだよ。」とそっと抱きしめて欲しかったと思う。
なのに、母はまた怒った。どう怒ったかは覚えてないけど、とにかく自分が求める態度ではなかった。

もっと小さいとき。私が幼稚園の時、同じクラスの気の強い女の子にいじめられたことがある。
母ないて言ったら、母はその子の家に電話をし、一緒にその子の家にいった。『もういじめないでね。仲良くしてね』的なことをいったんだろう。
翌日からいじめはなくなった。(話はそれるが小学生の高学年の時は私がその子をいじめ返した)

あの頃はお母さんが好きだった。お母さんの作ったお菓子、料理、子守唄、絵本。。。
間違いなく好きだった。幼稚園に一度遅れていって先生から自宅に電話がかかってきたらしく、遅れた私は先生に一言。「綺麗な花がさいていて先生にプレゼントしたくて」と小さな手に道端の花をもっていたとのこと。
よくお母さんにもプレゼントしたっけ。。

なのに。なのに。。。とにかく小学生のときから高校生まではとにかくいつもお母さんがいらいらしていて、よく怒られた。高校1年生の時、友達の前でビンタされたこともあったっけ。。。

『高校でたら絶対この家を出る』と心にきめその通り京都の大学へいった。

大学生になって離れてから、やっといい感じの距離をもてるようになり、社会人になってからは一緒に買物をしたりと程よく仲良くなれた。

でも、やっぱり小さい頃の心の傷はなくならない。根強く残っている。

自分だけが被害にあったのならそれでいい。

母になった今、私が心配なのは同じことを自分の娘にしてしまうのではないかという不安。

自分の娘にはこんな暴力は絶対に振るわないと心にきめた小さな私は、今も心にいるはずだけど、そういうふうにしか育てられなかったから、少し反抗された時に自分はどう対応したらいいのかわからない。

そっとだきしめてあげたらいいのか・・・反抗される前に寄り添う必要があるのか・・・

今、私はイライラしてそれがMAXになると物を投げつけてしまう。それは母に似ている。

母はよく、料理を残すとシンクにお皿ごと投げつけてた。母が階段を登ってくる足音。あれ、大っ嫌いだった。「また蹴られる。。。また殴られる。。。誰か私を守って。。」と思ったけど大人のちからには勝てなかった。

父はいつも見て見ぬふりだった。でも一回だけ母に「いいかげんにしろ!」って怒った。
小さい私は「あ~そんな怒ったらもっとお母さん怒るよ。。」と。案の定さらに私へのあたりがひどくなった。

母になった今、あの時の暴力は行き過ぎた躾で間違っていた。本当にごめんなさいと心から謝って欲しいと今は思う。

でも、母は基本的に気が強くわがまま。自分の思い通りにならないと人にあたるのは変わっていないからそんなこと言ったらまた怒るかな。。

でも、自分が娘に同じことをしないためにも一度、じっくり話してみたい。謝って欲しい。それが今の気持ちかな。。

ただ1つ言えることは、あの暴力があったから、『早く家を出よう。親に頼らなくていい大人になろう』と心に誓い、人よりも自立心が強い所が養えたのは良かったのかも知れない。

でも、やっぱり暴力という躾は、身体以上に心に傷を残す。

「自分は愛されてない」と思ってしまう。

だから、たとえきちんと親に誤ってもらわなかったとしても、時に、そうだね月に一回は自分の母としての様子や気持ちを振り返ってじっくり考える時間をもとうと思う。

そして娘の話をよく聞いて、いろんな気持ちを受け止めてあげたいと思う。
どうしていいかわからないときは、とにかく「大好きだよ。愛してるよ。」といってぎゅっと抱きしめてあげたいと思う。