暑い日々が一旦収まり、ここ数日は雨が降って涼しい。
線状降水帯等で氾濫している報道を見ると、呑気に涼んでいられるのが幸運なことに思える。
用事があって駅に行ってきたのだが、その際に見知らぬおばあさんに道を尋ねられた。年齢は恐らく80代後半くらいだと思われる。
私は、おばあさんの目的地を聞いた後、自分のスマホでおばあさんの目的地を調べ、道順の説明をした。
おばあさんは、うんうん頷いてはいるものの、明らかに解っていない様子に思えた。
私は少し迷ったが、おばあさんに、バスやタクシーを使わない場合だと7分程歩くことになるが、一緒に目的地まで行こうか?と提案した。
正直、時代にこういう提案をするのは、私的には勇気がいる。
提案を受けた側も、見知らぬ私を怖いと思う気持ちは当然あるだろうし、断ることだって多少なりと気は遣わせてしまうものだろうと思うからだ。
だが、おばあさんは私の提案に対しほぼ即答で「お言葉に甘えちゃおうかしら」と満面の笑顔でこたえた。
それから数分間。
私は、おばあさんの歩行速度にあわせ、目的地を案内した。歩いている最中、おばあさんからのゆっくりとした世間話が心地の良いBGMだった。
目的地に到着し、おばあさんから「ありがとうね」と言われ、私は会釈し、手を振って別れた。
私は、昔から道を聞かれることが多い。
これまでも、駅や、都会の街中を歩いている最中に道を尋ねられたことが10回くらいある。やはり毎回おばあさん率が高い。
もちろん、毎回目的地まで同行していたわけではない。
今回みたいに、目的地まで同行したのは3回目だ。
その都度、自分なりに道順を説明するのだが、自分の語彙力の無さや「ここを目印にして~」等のわかりやすい指標を示せないことが多く、もどかしい。
なにはともあれ、よかった。
不思議なもので、私は、見知った人相手よりも、全く見知らぬ人からお礼を言われたり挨拶されたりした時の方が、なぜだかとても嬉しくなる。
わかってることだが、私は人嫌いなんだけど人好きなんだよなぁ…。
…
……
さて、この涼しさを有効活用するべく、また出かけてこようと思う。次は古本屋へ行くんだ(^ω^)