ミサワホームという悪夢! | コラム欠陥住宅の基礎知識

ミサワホームという悪夢!

テレビコマーシャルいいよね!蔵がある家だよね!トヨタに買収されたんじゃー!などなどいろいろ見方によっては印象が違ってくるのがハウスメーカーなのだ。

しかし事実はというと、いろいろあるのだ。

プロ野球選手が、何かのゴルフコンペでミサワホームの社長と一緒にプレーした際に、自宅建設を考えていることを相談。すると社長の命を受けた営業担当者が早々に訪れ、計画を開始。

しかし本人希望は鉄筋コンクリートであり、ミサワは木造プレハブなので、「出来るのか」との問いに対して「特建事業部があるから大丈夫」との回答を受けた。

特建事業部とは本筋(木造プレハブ)とは異なる構造や規模の建物の依頼があった際に対応するための部署である。

家が完成し、住み始めてすぐ雨漏りが発生、下請け業者が直しに来るも直らず。

私が検査をしたら、防水不良はもちろん、鉄筋のかぶり不足、設計図との相違などが多く指摘された。特に設計との相違は、計画されていたスラブが施工されていないなど、かなり深刻な構造上の問題であった点である。

検査後の指摘事項を伝える席で分かったことであるが、この建築工事は三流の工事業者に丸投げされていたのである。丸投げとは一括で下請けさせることであり、ミサワはほとんど業務に参加していなかったことが判明したのである。

三流業者に何の管理もせずに工事させれば、まともな家など建つはずもありません。

協議の末、この家を土地ごとミサワホームが買い戻すことで解決したのであるが、もし補修工事をしていたとすれば、更に不良個所が明らかになったことでしょう。

 

このミサワホーム現在2件、弊社として裁判のお世話をしています。

もちろん過去にも紛争事例はたくさんあって、本質的にはかなり技術レベルの低い会社であることが分かっています。

現在裁判が進行している物件は2件とも兵庫県にあります。当然2件とも質の違う問題なのですが、この2件が2件ともこのミサワホームという会社の闇部を象徴するかの如き内容となっているのです。

1、超高級住宅を造ったが超欠陥住宅

兵庫県内の高級住宅地に超高級建売住宅を建てて、ある大学の理事長に販売しました。

ところがこの家地盤沈下まで引き起こしており、とうとう建て替えになったのでした。

建て替えと言うことは、少なくともまったく同じ家が建てられるであろうことは当たり前で、その他に施主が要望することに応えつつ、計画を進めればいいのですが、どうもそれがスムーズに行かないのです。原因は、実はこの家が元々違反建築で建てられていたのだと言うのです。よって元通りに復元することが出来ないのだと!

そんなバカな話があるのだろうか、にわかに信じられない話だが、どうやら建て直しに要する費用を安く抑えるための担当者の嘘であったことが分かったのです。

そして建て直してもらった家は、今までは3階建てだったのに3階ではなく小屋裏とされていたりドライエリアが無くなったり、地下の床下に流水があったり、などどうしようもない造りなのです。

このような建物を供給されて、怒らない人は居ないでしょう。

2、超高級住宅地で工事中に隣家を沈下させる

関西の芦屋といえば超高級住宅地です。そして南斜面の雛壇になっており、昔からの石垣擁壁が特徴的な地域です。

そこでミサワホームの下請の業者がよりによってその石垣の根石を抜いてしまったからたいへん!私の依頼者である隣地の庭先にはひび割れが発生し、家は傾き最悪の事態!

ミサワはトラブルに慣れているのか、何食わぬ顔で工事を継続しようとするので、工事差し止めの仮処分申請を起し係争中となっている。

そもそも人のものを壊したら、まず謝るのが順序だろう。その上でどのように直すのかを提案し、折り合いがつくまで話し合うのが普通の企業のやるべきことである。

しかしミサワホームはその普通という感覚を持っていないようである。神戸という土地柄から、土木工事に従事する業者はヤクザの息がかかった輩が多いのはわかるが、そのような業者を敢えて使う必要は無いはずだ。またそのような業者であったとしても悪いものは悪いとして、責任を取らせることは当然であろう。

このような状況に際しても、悪徳弁護士を擁して時間稼ぎをしてくるのである。

 

ミサワホームの構造は木質パネルプレファブ工法と呼ばれるものであって、ツーバイフォーとは全く異なる構造である。

細い木材を格子状に組んで、その枡の中に断熱材を詰め込んで両側から接着剤で4mmの薄ベニアを貼り、プレスしてパネルを造る。そしてそのパネルを組み合わせて家を造るのだが、過去に検査したミサワの建物においては断熱材が入っていないパネルがあったり、このパネル自体がアンカー固定されていなかったり、現場におけるずさんな施工が過去にはよく見られたものである。

ある大学教授の家が雨漏りでたいへんな状況となっていた。ミサワホームは一応補修をするということで、足場を架け部分的に屋根を剥がしたりするのだが、抜本的な補修には至らず、再発するのである。

困った施主からの依頼で建物を見ると、基礎に鉄筋が入っていない箇所があったり、断熱が無いことや、パネルがアンカーボルトに固定されていないなど、考えられないような施工不良が多岐に渡り確認された。

この家は建て直しに近い費用を捻出させることで解決したのだが、子育ての大事な期間を欠陥住宅に捧げてしまった施主の怒りが治まることは無かった。

ミサワホームに限らず、欠陥問題を引き起こしたハウスメーカーの担当者たちは、不思議と皆同じ顔をしているように見えるのである。

もちろん別人格の他人なのですが、皆同じ顔をしているのです。同じ顔と言うか、同じ表情と言った方が適切かも知れない。

皆で嘘を隠しているのか、会社を守っているのか、自分の首を守っているのか、早くこの打ち合わせが終わってくれと切望している顔なのか、しかし私たちからすれば、人間であることを捨てる時の表情ではないかとさえ思える、実に嫌な顔なのである。