金剛杵(こんごうしょ:ヴァジュラ)とは、密教(秘密仏教)で用いる法具の一つ。
古代インドの聖典「リグ・ヴェーダ」に登場する戦いの神、軍神インドラ(帝釈天)が持つ最強の武器。
魔物ヴリトラ(蛇:ナーガ)を打ち倒すために「トヴァシュトリ」(創造主)がインドラのために造り上げた。
金剛とは、ダイヤモンドや非常に硬い金属をあらわす語。
転じて、堅固で、強力な力や、強固な意志をいう。
最後まで物事を投げ出さずに成し遂げる“強い心”の象徴でもある。
換言すれば、それは「菩提心」(ぼだいしん)という“自他共の幸せを願うことのできる大きく広く豊かな心”をいう。
魔物ヴリトラは、天地を覆い尽くし人々の心を不安や恐怖という暗黒の闇へと変える。
今こそ、私たち一人、一人がそれぞれに内に秘めた「ヴァジュラ」という「菩提心」を目覚めさせる(発菩提心)時なのかもしれない。
この世が暗黒の闇へと変えられる前に。
オンボウジ シッタ ボダハダヤミ
合掌