菩薩の修行には、「六波羅蜜」(ろっぱらみつ)という六つの修行徳目がある。
※四国霊場 第24番札所 最御崎寺(ほつみさきじ) 十一面観世音菩薩
布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・智慧(ちえ)。
波羅蜜(はらみつ)とは、此岸(この世)から彼岸(仏様の世界)へ至ること。
功徳を積む修行をすることをいう。
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■ 六波羅蜜(ろっぱらみつ、ろくはらみつ)
● 布施波羅蜜(ふせはらみつ)は、水のように無濁(むじょく)で清浄なる心を施すこと。
● 持戒波羅蜜(じかいはらみつ)は、心身を浄め穢れや汚れを落とし、清涼(しょうりょう)の徳を修すること。
● 忍辱波羅蜜(にんにくはらみつ)は、不平不満をいうことなく、柔和慈愛(にゅうわじあい)の心を修すること。
● 精進波羅蜜(しょうじんはらみつ)は、物事を成就させようと一生懸命に精進(努力)すること。
● 禅定波羅蜜(ぜんじょうはらみつ)は、心を動じることなく不動にし、仏様の境地を観じ修すること。
● 智慧波羅蜜(ちえはらみつ)は、無明長夜(むみょうじょうや)の迷いの世界から自他ともを救われんと願い、その修行を積むこと。
※ 弘法大師修行の地 御厨人窟(みくろど) 高知県室戸市室戸岬町
この6つの修行によって、心の迷い(闇)に光を照らす。
「菩薩の用心(ようじん)は利他(りた)をもって先(さき)とし、自利(じり)をもって後(あと)とす」、
個人の利己的な欲を捨て、世のために、人のために尽くす。
そう心に誓った時から、心の中に大日遍照尊の光がともり、
明るい未来へと続く道がおのずからみえてくる。
光明真言の「ジンバラ」のマントラは、まさに光である。
※ 壇上伽藍(高野山) 根本大塔
心の迷いに夢や希望や勇気を与えてくれる。
同行二人 生かせいのち
南無大師遍照金剛
合掌