「いいことよりも、ホントのことを書こう」

 

これは、キャッチコピーを書くときに、気をつけたいことです。

ひとは、紙とペンを渡されると、

学生時代の「テスト」の名残なのか、一見正解に見える、

「かっこいいこと」や「耳障りのいいこと」を書いてしまいます。

今日は、そうではなく、「ホントのことコピー」に注目します。

 

諸君。学校を出たら、勉強しよう。

             (日本経済新聞社/竹内基臣)

 

内容をすっからかんに忘れてしまう、日本の受験勉強は、

意味があるのでしょうか。

わたしは、内容は忘れてしまうけど、

勉強の「フォーム」、のようなものは、

身につくのではないかな、と思っています。

それはともかく、社会に出たら、勉強しなきゃならないのは、

ホントのことですよね。

テストの合否だけが問われていたのに対して、

「生きる」ための問題として、身に迫ってきます。

日本経済新聞社のコピー、という落とし込みも素晴らしい。

 

なんでも揃う世の中で、命がひとつとは面白い。

                     (熊本県警/仲畑貴志)

 

あらためて言われてみると、ほんとそうだね、です。

「面白い」と言っているところが、いいなあと思いますね。

人命第一!安全第一!と、

かた~く言ってしまいそうなところを、

かる~くデッサンしているような感じがします。

県警のコピー、という難しそうな課題に対して、

難なく、クリーンヒットを打っている。さすがです。

 

人はみな、強いようで弱いね。(チョコラBB/仲畑貴志)

 

うん、うん、そうだよね。と言いたくなるコピーです。

異論のあるひとは、果たしているのだろうか。

人間、怠けるし、愚痴は出るし、イライラするし…。

これ、「弱いようで、強いね」だと、

あんまり共感しないような気がします。

やはり、人間の本質は、弱い、のでは…。

だからこそ、強くするためにガンバルんだと思います。

 

ホントのことは、探すのは難しいけれど、

見つけたら、忘れないだろうし、価値のあるものだと思います。

 

今日も、このブログに遊びに来てくれて、ありがとうございます。

「広告10!」シリーズ、一旦、今日で幕を閉じます。どうも~~。

 

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☆付録 「私が選ぶ広告コピーベスト10!」一覧表

 

①死ぬのが恐いから飼わないなんて、言わないで欲しい。

②つまんない広告をする企業は、ほぼ、つまんない。

③結婚しなくても幸せになれるこの時代に、

                私は、あなたと結婚したいのです。

④きれいなおねえさんは、好きですか。

⑤ベンザエースを買ってください。

⑥恋が着せ、愛が脱がせる。

⑦うまいんだな。これがっ。

⑧おかん、うまい。でも、多い。

⑨生きるが勝ちだよ、だいじょうぶ。

⑩人はみな、強いようで弱いね。

 

〈次点〉

・男は、体のどっかで、20才。

・hugry?

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