創価学会、及びそれに従属する学者、およびその傘下に引きずり込まれた日蓮系諸宗派の坊主たちは、鳩摩羅什の法華経が改竄されていないと言い張っている。そして仏教思想研究家の植木雅俊氏は、自分の宗派について公言していない。植木曰く、「私は、仏教を信仰としてではなく、思想としてとらえ直すことを目指しております」と言っている通り、植木氏はカルト宗教創価学会の日蓮本仏論者、リアルブッダ信者なのであろう。おそらく創価学会のフィクサーとして機能しているのであろう。

私は植木氏に当初から胡散臭さを感じていた。彼は、妙法蓮華経観世音菩薩普門品が後代に追加されたという根拠のないデマを吹聴すると同時に、観音と阿弥陀仏のつながりを強調する発言をしている。植木氏は法華経の観世音菩薩普門品が客寄せのファーストフードであり、この章は法華経の思想と食い違う、違和感を感じる。などという極めて作為的な感想を述べている。しかしながら死んだ後の仏である阿弥陀仏と現世利益の観音にこそ私は違和感を覚える。

植木がこのような見え透いた主張をする理由は実に単純である。これは創価学会の日蓮本仏論、或いはリアルブッダ信仰にとって妙法蓮華経後半六品が目障りであるというだけであり、観音信仰や陀羅尼(呪文)信仰、普賢菩薩信仰を法華経から排除する目的が垣間見える。もう一つは大乗経典にみられる観音が全て法華経からの導入である事実に対する日本仏教界の妬みと創価学会の利害が一致するからであろう。このような観音菩薩と阿弥陀仏と結び付けようとするとする動きはなにも現代に始まった事ではない。この歴史は古く、中華仏教の初期にまでさかのぼる。

観音菩薩は原始法華経から華厳経入法界品に取り込まれ、その後、48願の無量寿経に取り込まれたものである。 その後始末をさせられたのが中華仏教の全盛期に活躍した三蔵法師、鳩摩羅什なのである。鳩摩羅什は法華経から観音信仰や陀羅尼信仰。普賢菩薩信仰などの神秘思想を嘱累品によって分断した。同時に普門品の改竄とその他のチャプターの部分削除も行った、この事は大興善寺による添品妙法蓮華経の序文に明らかである。添品妙法蓮華経では大興善寺所蔵のターラ葉本から章立てが修正され、鳩摩羅什の未翻訳部分が翻訳された、そして新たにインドにおいて普門品散文から創作された偈頌(世尊偈)も追加された。

実にショッキングな事実であるが、現在日本で読まれている法華経は、鳩摩羅什の法華経でもなく、大興善寺の添品妙法蓮華経でもなく、朝鮮半島の百済を経由した時に再び改竄されたものである。具体的には鳩摩羅什によって分断された法華経が復活し、提婆達多品が見宝塔品から分離され二十八章となった。翻訳も大興善寺の翻訳とは若干違っている。鳩摩羅什の翻訳を踏襲しているのは確かだが、現在確認されている三種の漢訳、すなわち西暦286年翻訳の竺法護の正法華経、西暦406年の鳩摩羅什の妙法蓮華経、西暦601年の大興善寺ターラ葉本による校正を受けた添品妙法蓮華経、そのどれでもない第四の法華経であり、朝鮮半島の百済から伝来したものである。役行者による最古の修験道、葛城修験(葛城二十八宿)は、この法華経と陀羅尼を唱える孔雀明王経を使用していた。日本ではこの法華経を鳩摩羅什の法華経として使用している。


これは、日蓮系諸宗派において重大な問題なのである。すなわち題目(南無妙法蓮華経)とは鳩摩羅什の法華経の事であり、鳩摩羅什の改竄を認める事は、お題目そのものの存亡にかかわる一大事だという事である。また、浄土系諸宗派との利害の一致もある。観世音菩薩という絶大な人気を誇る仏が本来、法華経固有の菩薩である事は明らかであり、鳩摩羅什の改竄を認める事は、阿弥陀三尊の信仰を脅かすからである。また、三十三観音信仰は、鳩摩羅什の普門品改竄に根差している。※因みに、善光寺のレプリカ本尊(前立本尊)は阿弥陀三尊であるが、これはあり得ぬ事である。インドにおいて阿弥陀三尊はおろか、阿弥陀仏の立像自体が皆無だからである。日本書紀では「釈迦金銅像一体」とある。これも、朝鮮半島の百済由来であろう。

本来、観音菩薩は法華経固有の菩薩であって、その趣旨は法華行者の危機回避を謳っているのである。土着信仰に由来し、観音の原型は普門品の一つ前のチャプターである妙音菩薩である。妙音菩薩は鳩摩羅什による改竄すなわち観世音菩薩の女性化のモデルであり、この妙音菩薩こそが観世音菩薩の起源である。多くの学者が観音の起源についてヒンドゥー教起源説を唱えてきたが、どれも茶番である。そして妙音菩薩はあまりにも知られていないばかりか、法華経以外の経典に登場しない。この事実に鑑みて、鳩摩羅什以来、中華仏教では、経典の捏造、改竄、隠蔽が横行していたと言える。

また、植木氏は、日蓮がセールストークとして活用していた「法華経は釈尊の教え」という方便に便乗し、「法華経は原始仏教に立ち返る教え」という言論のすり替えを行っている。これは大石寺及び、創価学会にみられるリアルブッダ崇拝思想である。しかしながら法華経の教主釈尊は究極のフェイクブッダであり、その迫力満点の神通力、法華経の虚構性は、原始仏教とは似ても似つかぬものである事は子供にでもわかる事である。また植木氏は、法華経が小乗仏教と大乗仏教の権威主義を否定しているという時系列的にあり得ない珍説を主張している。

観音信仰は西暦406年の鳩摩羅什による普門品改竄、具体的には観世音菩薩の女性化の影響によりその後、密教で爆発的に発達したものである。中華仏教によるインド原典の改竄や中国国内の創作経典、それがインドにまで波及し、インド系三蔵法師による大乗仏教の密教化と言う現象を生み出した。これはインド・中国における経典の共有化(シェア)とも言えない事もない。 法華経の分身化身思想・神秘主義的パフォーマンス・陀羅尼(呪文)信仰、架空仏は多くの経典に模倣、あるいは増産されてきた。それはそれとして構わんが、観世音菩薩普門品が法華経以外の経典であったという馬鹿げたデマは今後もまことしやかにささやかれ続ける事であろう。



【要点】

・妙法蓮華経は改竄されたお経!・鳩摩羅什による嘱累品の移動!・鳩摩羅什による観音菩薩の女性化!・鳩摩羅什による法華経の部分削除!・観音菩薩は本来、法華経固有の菩薩!・地蔵菩薩も 本来、法華経固有の菩薩!・真言は法華経の陀羅尼のパクリ!・毘盧遮那仏は法華経の教主釈尊の分身!・法華経は迫力満点の虚構仏教!・密教をつくったのは印度系三蔵法師!