着物を着た女性がいた
脚を組んでいた
足袋を履いていた
横顔だった
だから
例えばあの僅かな時間に一つの確固たるストーリーが生まれた
それは確固たるものなのにすごく抽象的で
輪郭がぼやけている
それでも今、思い出すことも安易だ
しかし、それを具現化することができない
その術をしらないのだろう
いくつもの言い訳に甘んじてる
過去の記憶を拾い集めて
修復する作業は嫌いではない
過去は過去であって今を形づくっているものだから
過去には一つでも余計なものは無い
過ぎ去ったもので一つとして心から悔やんでいることが一つもないから
今が正しい道にいると思う
意外に気にしないということは簡単だった
だんだん実現してきている・・・・・・・・