風雲急
第一話の終わりは結構ハードだったでしょ?
まぁ、よくある話で横領してたみたいなんだよね。
とてつもない金額を。。
確かにその人いつもお財布にお金が一杯入ってたんだよ。
なんでこんな金持ってるんだろう?と不思議に思ってたんだけど
周りにはパブを何件か経営していて、奥さんが稼いでるって吹聴してたらしい。
東京に戻ったら
社内は右往左往の大騒ぎではなく、
慎重に事に当たってた。
そりゃそうだよ、記者会見もんだもん。
それからは毎日、社長、役員、顧問弁護士、会計士、経理、総務のエライ人たちがが集まって会議ばかりしてた。
当時はかなり有名な会社でも横領が次々と発覚して社長さんが会見してたのも見ていたから
うちも記者会見か~と他人事のように考えていたんだよね。
でも、事に当たっていた一人が俺の元上司で、結構お世話になった人だったんだ。
自殺したその人を部長に上げたのもその元上司だったから任命責任を重く感じてたみたいで
事に当たりながら魂が抜けたようになっていくのを見ていたら、
しょうがねぇ!俺も手伝うか!って気になって事の収束に向かって対応した。
対応しながら金の動きを精査してたら
なんでこれが分からなかったんだ?ってくらいあからさまな手口だったんだよ。
こいつら(エライ人たちね)馬鹿じゃねぇのってくらい。
お前ら何年見過ごしてたんだよ!って
国税なんかが遡って調査できるのは7年までなんだって
それでこの金額か?っていうくらいの金額だった。
フェラーリの新車が毎年数台買えるくらいと言えば想像できるのかな?
俺のボーナスが少なかったのはこのせいか?
と憤りを越えて殺意が芽生えたよ。
フェラーリよこせ
それからゴタゴタしながらも収束に向かっていたんだ。
で
次に体制を刷新しなければならなくなった。
代わりの部長を誰にすんの
おいおいおいこんなケチのついた部長誰がやるんだよ
もうお判りでしょう。
はい、俺らしいです。
本社にいたやつらにも責任の一端はあんだろって言っても関係ない振りしやがって
確かにこいつらには無理だろうなと感じたよ。
で、社長と元上司から「嫌われ役を買って出てくれ」と…
マジか…。
嫌われちゃうの俺?