ミサキルートで印象に残っているセリフがあります。
それは、いくつかあるミサキルートのエンドに共通して死後も共に居るということ。

黄泉の門まで連れていく
いつまでも、待っている
決して忘れない

そして
「なあに、待つのなんて大した事ない」
「俺にとっちゃ、あっという間のまばたきだ」

神と人との恋がこんなに重く感じたのは初めてでした。

ミサキルートの今回の物語は、ミサキがその力の殆どを失いながらも、無理に無理を重ねて、京一郎の為に小さな姿になりながらも傍にいる、あのちょっと笑えたエンドのその後のストーリーでした。

↑わかります?鞄の上にちょこんといるのが、あのミサキなんです。元々が逞しい体格だっただけにそのギャップに、クスッと出来たエンディングでしたが...。

時間が過ぎていくほどに、傍にいながらもその温もりを感じることができない日々が、お互いに切なくて。
せめてもと、ミサキが京一郎の夢の中にあの頃の姿で現れるんです。


どのエンドにも共通して言えるのは、神と人は同じときの流れを生きることは出来ず、いずれ別れは訪れてしまう。 
しかし、
ミサキは、京一郎の死後も魂に寄り添い、
京一郎は、ミサキを死後も強く求めたこと。

根の路の穢れを祓うのにも、分霊の力を借りてようやく祓える程力を失っていたミサキ。それでも、一度瀕死になった京一郎を救うために、息吹を与え続けていたミサキは、今も注ぎ続けていました。
自分のせいで本来の力を取り戻すことができない事を知った京一郎の選択で、息吹を返すエンドは強く印象に残りましたね。
(´•̥ ω •̥` ')取り敢えず、自室で泣きながらプレイしたルートですわ。

息吹を返せば、京一郎は命を落としてしまう。
ミサキは反対するのですが、それが京一郎の望みだと知ると、抗うことは出来ませんでした。
よく、耐え難い苦しみや悲しみを“血の涙を流す”と表現することがありますが、京一郎の死を前にしてミサキが流していた涙が赤く染まるシーンからはもう、読んでいてゾクゾクしましたね。



京一郎の死後、日ノ本を守り続けてきた神である力を、京一郎の命を育むためだけに使うと言うミサキから紡がれるのは祝詞ではなく、呪詞

このエンドは強烈でしたなぁ...。

転生エンドについては、転生したら、以前の“京一郎”ではないんじゃないかと始めは思ったのですが、人の魂は50年で浄化され生まれ変わるところ、京一郎は死後もミサキを求めた結果、10年で生まれ変わったことで、魂は浄化されず心身ともに“京一郎”としてまた生を受けることが出来たため、記憶もそのままだったんですよね。


京一郎が生まれ変わるまでの間の、ミサキのことを思うと切ないですが、

後日談で、こう言ってくれるのよね。
そんなミサキのことを、幸せにするって思う京一郎。
「愛している」という言葉は人の言葉。
神が使う言葉ではないらしいのですが、京一郎に「愛している」と伝えてくれるミサキ。

この後日談については、どのエンドの後日談とも捉えることが出来るかなと思いました。
京一郎が何度死んでもミサキは待ち続けるし
京一郎も、何度でも生まれ変わるんでしょうね。
もうひとつの後日談も、ミサキが自分の正体を知らずに終わった本編のエンド後のストーリーでしたけど、良かったです。
京一郎が無自覚の色気を、あまり周囲に振り撒かないで欲しいですね。あんなことが度々あったらたまったもんじゃないですよ。

というわけで、長くなりましたがミサキルートの感想でした。
書ききれない!まだまだ言いたいことはあるんですが、あとは是非実際にプレイして欲しいです!
次は、オマケのミニゲームの感想など書こうと思います。

ありがとうございました。