いきなりですがお寺にとっての一番の営業マンはだれでしょうか?
「住職!」って思った方は多いと思いますが、本当にそうでしょうか?
では質問です。どちらのほうが嬉しいですか?
① Aさん「あなたは本当に優しくて素晴らしい人です」
② Bさん「あなたは本当に優しくて素晴らしい人ってAさんが言ってましたよ」
たぶん②のほうが嬉しいし、説得力があるのでは?
直接本人から言われるより「〜〜って言ってましたよ」って間接的にいわれたほうが説得力がありますよね。
この考え方をお寺に当てはめてみると、住職がお寺をアピールするより、住職じゃないお寺の関係者がお寺をアピールしたほうがよっぽど説得力があるってことです。
ではそれは誰か?
そうです、檀信徒です。
住職が自坊のお墓の素晴らしさをアピールするのと、檀家さんが菩提寺のお墓の素晴らしさをアピールするのとでは宣伝効果はまるっきり違います。檀家さんはお墓のユーザーですしね。ユーザーのほうが説得力ありますし。
よく健康食品のCMでも体験者がその商品について語っているシーンがありますよね。まさにあれです。我々住職がどんなに宣伝しても、檀家さんの宣伝効果には敵いません。
なので檀家さんがお寺の営業マンになってもらえば鬼に金棒なんです。
もちろん、そのためには檀家さんが本当に心から菩提寺が素晴らしいと思ってもらわなければダメですけど。
ダメなお寺の例なのですが、檀家さんのケアを疎かにして新規檀家獲得のためにガンバっちゃってるお寺。ダメダメです。そんなお寺はすぐつぶれます。まさに釣った魚に餌をあげない状態です(例えがひどいですね)。新規檀家獲得のために多額のお金を使って宣伝するぐらいなら、そのお金で檀家さん達と団参しましょう。
新規檀家の獲得も重要ですが、お寺がそのためにがんばらなくても、檀家さんが菩提寺を愛していたら檀家さんが新規檀家を呼んできてくれます。
檀家さんのために尽して尽して精一杯頑張れば、檀家さんがスーパー営業マンとなってお寺にかわって営業してくれます。
「うちのお寺はちゃんと法事やってるし檀家さんを大事にしてるよ!」って思っている方。檀家さんのために法事や葬式をやるのは当たり前です。それだけで檀家さんに尽してるなんて言わないでください。
例えば、檀家さんのために本堂を解放して何かしてあげる。なんでもいいんです。座談会でも習い事でも。寺報をつかって様々な情報を檀信徒に発信する。団参に行くにしても、檀家さんに全額負担させない。とにかく檀家さんを幸せにすればいいんです。仏事だけではなく。そうすれば檀家さんはスーパー営業マンになってくれます。
「うちのお寺も住職も本当に最高なんだから!」
って言ってもらえるように日々精進!
寺院革命代表 熊澤