(二人三脚で40年)


北海道から遊びに来ている友人を伴ってクルマで南伊豆に来ています。


“秋に三日の晴れなし”と言われていますが、こちらにやって来た日は雨でした。


唐突ですが、川端康成の小説『伊豆の踊り子』の冒頭の書き出しはこう始まります。


「道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃、雨足が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追ってきた。」


今回は東京から東名高速、伊豆縦貫道を経由し天城峠を越えて吉佐美を目指すというルート。


伊豆半島は沿岸部から直ぐに山深くなり、途中の天城連山は標高1400mを超えます。


なので風が山にぶつかり上昇気流が発生しやすい特徴的な地形を持ち、山間部には雨が降りやすい。(ちなみに天城山近辺の年間降水量は4500mmで東京の約3倍)


天気は曇天ながらも時たま晴れ間ものぞく天気でしたが、天城峠に差し掛かるあたりから時雨てきました。


まさに天城の山々を白く染めるような時雨でした。


しかし、吉佐美の多々戸浜に着く頃には雨も上がりましたが、残念ながら目の前のサーフポイントはほぼフラット。






如何せん自然相手のサーフィンですからこれはこれで仕方がないこと。


ホテルでチェックインを済ませ、途中チェックしながら通り過ぎた白浜へ行ってみることにしました。


一方、波のことばかり気にしているようですが、結婚記念日のお祝いの方については、事前に40周年の記念ということで、カミさんにオーダーメイドのリングをプレゼントしています。




ですから、この“波旅”が私の40周年の記念なわけです。


今日は白浜の神社下ポイントに入りました。


サイズはコンパクトでダンパーに近い波がほとんどでしたが、なんとか楽しめました。



波の方は記念日を祝ってくれるようなことはありませんでしたが、それでもいいのです。


波が芳しくなくとも“波旅”は、日常とは異なる素敵な時間と“空海”に身を委ねることができるのですから。



翌日も波は小さくホテル前のビーチでのサーフィンを午前中で切り上げました。



昼からはホテルから10分程のお気に入りの小さなカフェへ。



こちらの店の料理は、味、盛りつけともにそのクオリティから考えるとリーズナブルです。


ロケーション、店構え、そして内装も程良く海テイストで洒落ています。


店外にはベイジュのタープが張られたウッドデッキも併設されており、アウトドア気分でランチを味わえるスペースも用意されています。


私達は店内のテーブル席に腰を据えました。


まったりとした午後の時間。


そして美味しい料理をシェアしながら、自分好みのビールを味わう。


自然と会話も弾みました。





また、吉佐美には必ず立ち寄るセレクトショップがあり今回も訪れました。


カミさんは生成り色のデニムのサロペットパンツとコーデュロイのシェフパンツ、そして同じく生成り色のオーバーサイズのセーターを買いました。


友人はビンテージ風のブルーグレーのスゥット(トレーナー)とミネトンカの黒のエスニックサンダルをチョイス。


長くアパレル業界で働いていたその友人曰く


「買わないと後悔しそうなものは気に入ったときに買うの。

買わないで後悔するの嫌だから(笑)」




今回の“波旅”は波には見放されましたが、その分ゆっくりと潮騒を聴きながら昼間から温泉に浸かったり、ランチタイムを楽しめました。


昔からのガールフレンド2人との束の間の海辺ライフ。


1人は私のカミさんとなっており、もう1人は私にとって3歳年下のエバーグリーンなガールフレンド。


2人とも今回はどうも有難う。






感謝を込めて私から2人にこんな言葉を送ります。


今後ますますのご健勝を!(笑)


Friendship is one mind in two bodies. 

(友情とは、2つの身体に宿る1つの心である -孟子-)