注)DV描写入ります、ご注意ください








歪んだココロ…



この世を生き抜くとはある意味、自分の眼を、優れた眼へと養う為の、旅でもあろうか。



生きがいのある、面白き旅かな。

ほほほほほほ…





『おい、響子ォ』



(…どうしてこの人は、いつもいつも、ドスを効かせないと人と話ができないのだろうか…

まぁいい…怯えているのだろう、何かに)



『何?父さん』



『いいか、よく聞いとけ!女はなぁ、結婚したらぁ蛙川家とは関係なくなるんだ!だから!女に教育は必要ない!分かったか!!』



『…』 コクリ

(さっき、父さんと母さんで、何か話してたな、こうゆうことか)



(つまんねぇ、男だ)



(あぁ〜シビレる〜、このセリフ…❤一度言ってみたかったのよねぇ)



(結構気持ちのいいものね、スッキリするわ。好きな漫画でのセリフ、一度言ってみたかったんだぁ)



(少しだけど、心が軽くなったわ〜❤)



(まぁだけど、今はまだ心の中でしか言えないけどね)



(怖くて、言葉にすることはできないかなぁ)



(いいよ、いいよ、そのうち言えるようになってからで…無駄な争いは、しない方が賢明だと思うから)



(まずはこの家で生き抜く事。凄い!!サバイバルゲームみたいじゃない!)



(しにそうだけど、この状況を楽しむのも一つね)





『響子、お前は女だからな、土地はやらねぇ、その代わり、現金はくれてやる』



『…』



『お前だってカネは欲しいだろ〜』



『いらない』



『嘘こけ〜、欲しいに決まってんだろ!!』



『いらない』

(この人、どう扱おうか… 関わらない方が…うん、身のためだな)



『母さん!酒!!

何やってんだお前は!そんなだからな…』



(今日はここからスタートか、避難、避難、そ〜っと避難)



(はぁ、…こんな生活、いつまで続くんだろ…)



(早くこの家を出ていこう。精神衛生上、絶対に良くないと思うもの)





(あれ?飛んでる?

なんか、ふわふわしてるんだけど、

蝶々みたい、飛んでるよねぇ)



『おい母さん、ツマミ!何かないのか?作れよ!』

『ガミガミ、ガミガミ、うるせぇんだよ!!』

『ナニ!このアマ!!』



(もうやめて〜、毎晩毎晩同じ事の繰り返し、ホントこの人達、学ばない人達)







『母さん、ここの土地は長男だろ、あっちの土地は次男、そっちの土地は…どっちがいいと思う?』



『私は、分かんないよ』



『分かんないって事はねーだろ!どっちにやったらいいと思う』



『私は、分かんない』

(あぶねー、下手に口出して何かあったら、絶対に全部私のせいにされる、絶対に口出しはしないっと)



『お前はな、そんなだから長女なのに、皆を取り仕切る事が出来ねぇんだよ!この◯カおんなが!!』



『あの時だってな!俺が居なかったらお前の実家なんか、今頃無くなってただろ!!この◯カが!!』





『凄い酷いこと言うね、君のお父さん』



『ホントよね、よくあんなんで二人共、生きていられるわって思うの。


私の父ではあるけど、どっか行ってくれないかなって思う』



『だ、だよね~、あれじゃ〜、ねぇ~』



『えぇ、 てか、あなたはどなた?』



『あっ、ごめん、申し遅れました、私はダンゴムシのスカイと申します』



『あら、言葉遣いが、これまでの方々と少し違うわね、おまけに蝶ネクタイもしてる、かわいい〜💕』



『えへ、いいだろ、これ』



『えぇ、とても素敵よ、おしゃれさんね』



『うん。だけど、かわいいは、やめてくれないか、こう見えても僕は、男性なんだよ』



『あっ、ごめんなさい、これは、失礼しました』



『うむ』



『そうだ、男性でしたら一つ、教えてほしい事があるのだけれど、いいかしら』



『うん、僕で答えられることなら』



『まぁ、人間とダンゴムシさんの違いはあるけど、何か参考になる事でもあったらと思って』



『ふーん、どんな事?』



『ダンゴムシさんの世界は、手放したくないものとか、残したいものとか、そういったものはあったりするかしら?』



『手放したくないもの?そんな物あるもんかい。



僕達の仕事を知ってるかい?僕らは土を豊かにしてるんだよ。



落ち葉とかを食べて、糞を出す、余計な事はいらない。循環させないとね』



『あっ、そっか、ある意味潔い仕事、潔い生き方って感じなのかしらね?』



『まぁ、よく分かんないけど、生まれてこの方ダンゴムシなのでね、



余計な事は考えない、必要な事、大事な事だけをやってるって感じかな』



『そっか、やっぱり潔さを感じるわ』



『そぉ?僕はただ、自分の役割を全うするだけ、それが大事な時もあると思うから、



あっ、もしかしたら君の父さんも、自分の役割りを、全うしているだけかもしれないね』



『おっと!その考えは出なかったです

視点を変えるのね…

窮屈が、のびのびに変わったわ!



どうも、ありがとう!とても素敵な考えをいただけたわ!』



『そうかい、それは良かった』



『ふふ、またどちらかで、お会いできますように』



『また、クロアゲハ?』



『ふふ、分からないけど、蛙か、クロアゲハね、どうもありがとう!』







『おい!!酒は!?

何で、家の中にクロアゲハが飛んでんだ!!』





今日もお読みくださり、ありがとうございます😊



おやすみなさい🌌


GRe4N BOYZさんの愛唄から

 〜愛を込めて〜


2024.5.30(木) 1/108話