5/11 在宅15日目 旅立ち | まぷこのつぶやき!旦那の食道胃接合部癌(胃癌が食道に出来た癌)に負けない!

まぷこのつぶやき!旦那の食道胃接合部癌(胃癌が食道に出来た癌)に負けない!

2015年5月4日!いきなり旦那が血をはいた!救急搬送!即検査入院!
病名(食道胃接合部ガンステージⅣa)
どうなる?どうする?

2015年4月に

食道胃接合部癌と診断されました。

旦那は2019年5/11に旅立ちました。

今年4月に転移した

癌性髄膜炎と診断されてからの

頑張った記録です。



5/11  在宅15日目



夜になり、速かった呼吸や脈拍が、

著しく遅くなってきた。

体温も端からどんどん冷たくなってきた。

手足が特に冷たく、

家族みんなでさすって温めた。

が、一向に上がらない。

反応もつねくってもなにをしても

無反応。

耳は聴こえないが、とにかく皆で

声をかけながら体をさすり続けた。


長男はまだ家に到着していない。

昔から「残念な子」だった。

きっと父親の死に目には逢えないだろうと思った。



呼吸の間隔がどんどんあいていった。

もう、その頃は皆がパニック状態。

涙が止まらなくなっていた。

呼吸の間隔が空くたびに、

娘が、

「パパ息するの忘れてるよ。何やってるの?呼吸をしな!」

と、頬を叩いていた。

その時、深く大きな呼吸を口を大きく開けて、目も大きく開けて

旦那がした。

その後止まった。

「多分もう、臨終だと思う。」

と、娘が言った。


皆が呆然とした。





すると、

旦那がまた大きな息をした。

目を見開き口を大きく開けて。

まるで、

「まだ死なないよ!」

と、言わんばかりに。



それを三回。


最後の時は、

今までで一番大きく目を開き

一番大きく口を開いた。





その最後の時は今でも私の脳裏に焼き付いている。



旦那は最後に何を見たのだろうか?

最後の空気はどんな想いで吸ったのだろうか?


今では聞くことが出来ない。


苦しかったのかなあ?



いや、そうではないと思う。



とても綺麗な寝顔をしていたから。




とても穏やかな顔だった。






こうして旦那の64年3ヶ月の

人生の旅が終わった。


その旅を一緒に過ごせたことに

感謝している。


私は旦那と歩んだこの旅は

とても楽しく愛しく

幸せな時間だった。

これは私の宝物である。