【ホメオスタシスの罠】

 

その“安心感”は、本当にあなたを幸せにしていますか?
今日は「変化」と「安心感」、そして「本当の成長」について、少し深く掘り下げてみたいと思います。


 

◆ 変わろうとするときに、なぜか戻ってしまう理由

 

人が人生を大きく変えようとする時、不思議とセットで現れるものがあります。
それは、「このまま進んだら間違った人生になってしまうかもしれない…」という、不安や恐れを伴う出来事。

 

こうした出来事は、変化の一歩手前で私たちに立ちはだかる“壁”のようなものです。
実はこれ、私たちの心や身体が持つホメオスタシス(恒常性)という働きによるもの。

 

ホメオスタシスは、元いた場所・慣れた状態に戻そうとする無意識の力です。
変化は未知。だからこそ怖く、安心な場所に戻ってしまう――。

 

そしてこの戻る力が強くなると、「やっぱりこれでよかったんだ」と自分に言い聞かせるようになります。
つまり、「ホメオスタシス=幸せ」と錯覚し始めるのです。

 


 

◆ 「成長しているつもり」のトリック

 

厄介なのは、ホメオスタシスの中にいながらも、「成長している」と思い込んでしまうこと。

現状維持をしながら綺麗な言葉を使って、変化や成長を語る。


けれど、本質的な変化や飛躍には至っていないこともあります。

特に、意識の世界を探求し、人に教えている立場の人にさえ、こうした状態はよく見られます。


「自分の感覚こそがすべて」という考えに固執してしまうと、外からのフィードバックやアドバイスを受け入れられなくなり、自分の世界に閉じこもってしまうのです。

 


 

◆ 本当の「素直さ」とは

 

「素直でいることが大切」とよく言われますが、その“素直さ”にも深さがあります。

 

ただ自分の感覚に従うことが素直なのではなく、
現れた現実をジャッジせず、一度しっかり受け入れてから向き合えるかどうか。

 

これこそが、本当の意味での“素直さ”です。
自分の世界を広げ、変化を受け入れていくためには、こうした素直さが大きな鍵を握っています。

 


 

◆ どんな世界に囲まれたいか、今一度問いかけてみる

 

あなたは、どんな世界に住みたいですか?
どんな人たちに囲まれて、どんな毎日を過ごしたいですか?

 

私たちは無意識のうちに、自分の思考や感情によって「自分の世界」をつくりあげています。
だからこそ、日常の感情や意識の質がとても大切なのです。

 

「今の自分の世界は、自分が望む世界になっているか?」
この問いかけを、定期的にしてあげることをおすすめします。

 


 

◆ エゴが叶っている人がいるのは、なぜ?

 

ときどき「エゴでもうまくいってる人」がいるように見えることがあります。
確かに、エゴ(利己的な願望)は一時的には叶いやすい傾向があります。

 

でもその「うまくいっている状態」は、本人の感覚を麻痺させてしまう危険もあるのです。
さらに強いエゴへと向かい、気づかぬうちに周囲との調和を失っていくことも…。

 

「宇宙の法則」「真理」を語りながらエゴが叶っている人がいるのも事実です。


でも、天地宇宙のエネルギーは、嘘をつきません。

自然界を見ればわかるように、宇宙は“利他”でできています。
太陽も自然も、自分のためではなく“あまねく全体のため”に存在しているのです。

 


 

◆ エネルギーは、自分に・家族に返ってくる

◯◯の法則など物理学や天文学などの言葉を引用して、新しい画期的な商品として販売している講座の広告がよくありますね。

 

例えば、距離の二乗に反比例するという「逆二乗の法則」は、“自分に返ってくる”という因果応報的な現象そのものを指すわけではありません。


 逆二乗の法則とは?

逆二乗の法則」は、主に物理学や天文学で使われる概念で、以下のような法則です:

ある点から発せられた影響(重力、光、音、電磁波など)は、距離が2倍になるごとに、強さが1/4、3倍で1/9になるというように、距離の2乗に反比例して弱くなる

例:

  • 太陽から出た光は、地球ではある強さだけど、火星ではもっと弱くなる。

  • 音や電波も、発信元から離れるほど急速に弱くなる。


 では「エネルギーが返ってくる」ことと関係ある?

直接的には関係ありません。
「逆二乗の法則」は伝播の拡散・減衰の法則であって、「因果の跳ね返り(カルマや波動共鳴)」を説明する物理法則ではないからです。

 


🙌 でも、なぜスピリチュアルや自己啓発でこの例が使われる?

それは比喩(メタファー)としての活用です。

たとえば:

  • 自分が出した言葉や行動は、どこかで広がり、巡り巡って返ってくる。

  • そのエネルギーは自分に、もしくは大切な人に影響を及ぼす。

こうした「因果応報」や「波動の共鳴」というスピリチュアルな考えを、物理法則っぽく説明したいときに、「逆二乗の法則」が引用されることがあります。


✅ 正確に言い換えるなら:

 

私たちが放つ意識や感情のエネルギーは、見えないかたちで広がり、やがて自分自身や身近な存在に影響を与えていきます。

 

物理の世界では、光や音、重力などが「距離の二乗に反比例して減衰する」という逆二乗の法則がありますが、

 

これになぞらえるなら、私たちの発するエネルギーも、思った以上に広範囲に影響しているとも言えるでしょう。

 

大切なのは、「どんなエネルギーを出しているか」。それが最終的には自分や大切な人の現実として返ってくるのです。

 

つまり、自分が発したものは、巡り巡って必ず自分に、あるいは大切な家族や子どもたちに返ってくるということ。

 

だからこそ、日々の小さな意識や感情がとても大切です。

 


 

◆ 今日からできる、小さな実践

 

物理やエネルギーの理論がわからなくても、大丈夫です。
毎日できることがあります。

  • 今ある現状に、「ありがとう」と感謝すること

  • 毎瞬の自分の意識や感情を、丁寧に観察すること

たったそれだけでも、あなたの世界は少しずつ変わっていきます。


 

◆ さいごに

 

変化は、時に違和感として現れます。
だからこそ、「違和感=悪いこと」と決めつけず、その奥にある“本当の変化のサイン”を感じ取ってみてください。

 

自分の感覚を大切にしながら、でもそこに閉じこもらず、
新しい視点で自分の世界を再構築していく。

 

そのプロセスが、きっとあなたをもっと自由に、もっと幸せにしてくれるはずです。

あなたは、どんな世界に住みたいですか?