次元です。

彼女との”最初”を綴ります。


赤信号の横断歩道
小さく手を振る彼女

僕はそこに天使を見つけた

シグナルが青にかわり、彼女は小走りにこちらへ向かってくる

「お待たせしました。〇〇です。私で大丈夫ですか?」

彼女と顔を合わせて「すいません、変更してください」という人がいるのだろうか?
お顔 スタイル ファッション 話し方・・・
どれをとっても風俗の女の子っぽさは微塵も感じられない

「僕で大丈夫ですか?」
思わず口をついた言葉です。

「もちろんですよ。嬉しいです。」
そう言いながら、そっと手を握ってくる

この時点で僕は恋に落ちていたかもしれません。
独身 婚姻 再び独身、大人になってから今日までたくさんの女性とお付き合いしてきました
たくさんの女性とカラダを重ねてきました
でも、いつも醒めている自分がいた
恋に落ちる事なんて記憶にないほど昔の話
そんな僕が恋をしてしまった・・・ようです

駅近くのホテルでは申し訳なく感じてしまうほどの女性です

「申し訳ないんだけど、場所を変えても大丈夫かなぁ?」

「たぶん大丈夫だと思います。お店に電話します。」

山手線で2駅先のホテルに場所を変更

移動のタクシー内で彼女がこう言います
「本当はダメみたいなんです。今日は特別だって言われました。」

「後で怒られたりしませんか?」

「大丈夫です。それに今日は次元さんだけですから。」

彼女、平日は2枠 休日は1枠と後になって知りました


道が混んでいたおかげで、予約も完了
チェックインを済ませ部屋へ

彼女が業務連絡をしている間にコーヒーを入れる

「少し肌寒いから、ホットがいいですね」
といいながらカップとソーサーを手にとる彼女

その仕草が上品というのかスマートというのか

コーヒーを飲みながら普段の暮らしについて話したり
いつか行ってみたい処の話をしたり

「バスルーム、お借りします」
と言って席を立つ
扉が閉まる音とほぼ同時に
「イテテッ」
と、かわいい声がする
きっと脚をぶつけたんだろう 見た目と違ってドジっ子?そんな想いがめぐる

シャワーだと思い ”待ち” の態勢を整えようとした時、扉の空く音がした

もと居たソファーに腰を下ろし、僕をみつめる

「シャワーじゃなかったの?」

不思議そうな面持ちで僕を覗き込むように

「浴びなきゃいけませんか?出かける前に入ってきましたよ」

あれれ?こりゃ殿様商売なのか?と正直思いました
その嫌な予感は見事なまでに裏切られる

「次元さん、素敵な香りがしますね。近くに行っても良いですか?」

ベッドに座る僕の隣に彼女が腰を下ろす
武井咲を少しだけシャープにした美人さんと肩が触れ合う距離に

ふわっと香る甘い香り

艶やかな長い髪

潤んだ瞳

なめらかなくちびる

彼女の頬に誘われる僕の指

僕の右脚に彼女の左手がそっと触れる


そして 重なるふたつの影

柔らかいくちびるの感触が僕を虜にする


テーブルに置かれた彼女の電話がブルブルと震えだす
そして止む
また震えだす
止む

何度か繰り返した後、部屋の電話が音を立てる

「□□さまから次元さま宛にお電話でございます。お繋ぎしてもよろしいでしょうか?」

聞いた覚えがない名前 

「はい、次元です」
「私、△△の□□と申します。恐れ入りますが、〇〇をお願いできますか?」

派遣元(?)からの電話でした。
時計を見ると時間を大幅にオーバーしている


続く・・・