ムーチョでごぜーます。
今日は、受験や資格の勉強にはもちろん、スポーツにも音楽にも、あらゆる分野に役立つなかなかいい本に出会えたので、シェアします。
ジョージ・レナードという人の、達人のサイエンス―真の自己成長のために
という本です。
だいぶ前に、ある尊敬する起業家に勧められて、アマゾンで買いました。
頭の片隅ではずーっと気になっていたのですが、なぜかなかなか本格的に読む機会がなく、1年以上ほったらかしの積ん読状態でした。
で、つい先日、時間をとって読み始めたのですが、心に留めておきたい文章ばかりで、あっという間にマーカーと付箋だらけになってしまいました。
簡単に言うと、あらゆる分野でマスタリー(達人の境地)になるための方法が説かれています。
マスタリーへの道で最大の障害は、上達の途上で必ず訪れる「プラトー」(学習が伸び悩んでいる時期で、学習曲線が水平になっている状態)にあります。
最初は努力したぶんだけ成果が上がっていくので、やる気も維持できるのですが、ある一定の期間をすぎると、ぴたりと上昇が止まる時期があります。その期間はどんなに頑張っても伸び悩むので、絶望に打ちひしがれ、あきらめてしまう、というパターンが多いのです。
受験勉強においてもまったく同じことが起きることは、よく知られています。
この「プラトー」をいかに乗り切るか、ということについても、この本では詳しく書かれています(第1部・第4章 「プラトーを好きになるには」)。
他にも「よい教師の選び方」や「マスタリーのエネルギーを得る7つの方法」「後退や周囲の抵抗に打ち勝つには」など、自学自習の達人になりたい人はもちろん、スポーツや芸術の分野で道を極めたい人にも役立つ教えが満載です。
私自身、かなり触発されたので、日々の仕事にも活かそうと思いますし、このブログの元ネタとしても末永く利用させてもらうつもりです。
最後に、私のお気に入りフレーズの一部を抜粋します。
教師としての経験から私が学んだことの中に、「才能豊かな生徒が必ずしも最高の合気道家になるとは限らない」というのがある。 (p.71)
子供たちは学校で、「学校は退屈」というもっとひどい考えすら植えつけられている。どんな問題にも正解は一つしかなく、何もせずにじっと座ってそれを受け身で聴いていろというのである。 (p.132)
マスタリーの道は怠惰から人を救い出す最良の方法でもあるのだ。 (p.149)
いくつかの研究によると、学校の児童は早い時期に「金星」をもらうと、その直後は学習が加速するものの、しばらくすると何度金星を与えても成績は下がっていく。そこで金星を与えるのをやめると、一度も金星などもらっていない生徒たちよりも下のレベルにまで低下してしまうという。 (p.151)
ユーモアはあなたの重荷を軽くするだけでなく、目の前を照らしてくれる。くそまじめだと視野がひじょうに狭くなる。自分を笑えるようになれば、明るいビジョンを持てるようになる。 (p.153)
達人とは、明けても暮れても道を歩み続ける人間なのだ。進んでトライし、失敗し、そしてまたトライし、生きている限りそれを続ける人間のことなのだ。 (p.155)
「私には、一切の向上心がありません」という人以外、すべての人におすすめの名著です。
- 達人のサイエンス―真の自己成長のために/ジョージ レナード
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