ムーチョです。
「自学自習へ導く3大ポイント」のいよいよ3つ目、
「距離感を大切に」の話をします。
あらゆる人間関係で、この距離感というのが非常に大切なことはご存知だと思いますが、
こと親子関係においてはあまり意識していない方が多いようです。
でも、自学自習へ導くのはもちろん、うまく自立してもらうには、親子の距離感についての感覚は
かなり重要です。
距離感がとれていない両極の例を挙げると、一方は、
・面倒の見すぎ=近すぎ
もう一方は
・ほったらかしすぎ=離れすぎ
ということになります。
近すぎても、離れすぎていてもいけない、要するに「つかず、離れず」の状態が理想です。
理屈で言うのは簡単ですが、距離感をバランスよく保つのは、なかなか難しいことだとは思います。
たいていは「面倒の見すぎ=近すぎ」のほうに片寄っている印象がありますので、
まずは「離れてみる」ことをおすすめしますが。
親の側として心がけてほしいのは、
「教え込むべきこと」と「自分の頭で考えさせるべきこと」を明確に区別する、
ということが大事だと思います。
・勉強のしかたが全くわかっていない
・本人がやり方を教えてほしいと望んでいる
という状況の場合は教え込むべきでしょうが、
ある程度やり方がわかっている状況であれば、1から10まで面倒を見るのではなく、
ポイントだけ押さえておけば十分だと思います。
例えば、自分なりの練習で漢字を覚えることが出来るようになった子の対しては、
覚え方は任せて、あとは確かめのテストをして結果だけを見る、というのがいいでしょう。
それをいちいち事細かに練習の仕方を毎回言われてしまえば、子どものほうもだんだんやる気を
失ってしまいます。
逆の立場になって考えれば、よくわかりますよね?
わかりきっていることをごちゃごちゃごちゃごちゃ言われると、誰だっていやになりませんか?
「教え込むべきこと」と「自分の頭で考えさせるべきこと」の区別は、
お子さんのタイプによっても違ってきます。
私の娘を例に挙げると、小学校1年生の時、担任の先生に「ひらがなも漢字も、書き順がめちゃくちゃです」
と言われました。
これは普通に考えると、「教え込むべきこと」ですよね?
ところがうちの娘は唯我独尊タイプなので、「いいの!」と言って全然言うことを聞いてくれません。
なにかつけてそんな感じなので、我々夫婦はあきらめて早々に引き上げました。
つまり、ほったらかしておいたのです。
ところが小学校6年生の時の担任の女の先生が、娘は大好きだったようで、その先生が字がとても上手なのですが、影響を受けてすっかり綺麗に書き順だってちゃんと守るようになったのです。
不思議ですね。
「そりゃあ、運よくいい先生にめぐりあったからよかっただけじゃないの?」
と思う方もいらっしゃると思いますが、1年生のときにいったんあきらめていなかったら、どうだったでしょう?
もっと意固地になっていたかもしれない、と思うのです。
断言はできませんが、「字なんてどうでもいい」と意固地になっていたら、憧れの先生に出会っても、字のことまでは影響を受けなかったかもしれません。
さらに言えば、無理矢理字を直そうとしたがために、勉強そのものが嫌になっていたかもしれません。
なかなか言う通りにしてくれないときには、
「いったんあきらめる」ことで好転することもある、
ということを覚えておいてください。
・・・・・
今回で、「自学自習へ導く3大ポイント」は終わりです。
もう一度、3つのポイントを復習しておきましょう。
1.1段ずつクリア
2.長期的な視点
3.距離感を大切に
かなり重要なことですので、本気でわが子に自学自習をしてもらいたい親御さんは、
手帳やノートに書くなり、携帯のメモに書くなりして、ことあるごとに確認してください。
わかりにくかったところ、もっと詳しく知りたいことなど、その他質問・感想等あれば、
コメント欄に書き込んでください。
即答いたします。
では、また。
次回をお楽しみに。