これまで二胡の材木について、黒檀、アフリカ紫檀、老紅木、インド紫檀などをご紹介してきました。


しかし、今日ご紹介するのは、インド紫檀をも超える存在と言われる、ベトナム黄花梨と海南黄花梨です。
黄花梨は、二胡の世界では「音色」だけで評価される材ではありません。その真価はむしろ希少性とコレクション性にあります。つまり、「弾くための楽器」というよりは、「蔵するための楽器」という側面が強いのです。

海南黄花梨(カイナン・ファンファーリー)
学名は「降香黄檀(コウキョウコウダン)」といい、中国固有の一級希少保護植物です。「木の中の黄金」とも称されます。
特徴:
· 木目がはっきりと美しく、「鬼面(きめん)」と呼ばれる独特の模様が現れることもあります。
· 手触りはしっとりとしており、上品な「降香(こうこう)」と呼ばれる甘い香りが特徴です。



ベトナム黄花梨(ベトナム・ファンファーリー)
海南黄花梨とよく比較される、こちらも非常に高価な貴重材です。
特徴:
· 木目はやや粗く、海南黄花梨に比べるとぼやけた印象を与えることもあります。
· 香りは新材のうちは酸味が強く、海南黄花梨ほどの甘さはありません。
二胡における黄花梨の位置づけ
どちらも硬質な素材ですが、二胡の音色としては伝統的な老紅木や紫檀とは少し方向性が異なります。音は澄んでいて、明るく、反応が速いのが特徴です。ただ、その分「深み」や「コク」を求める方には物足りなく感じられることもあります。
黄花梨の価値は、やはり材そのものの希少性にあります。海南黄花梨は現在ではほとんど入手できず、一本分の材料を揃えるだけでも数十万元以上かかるため、現実的にはベトナム黄花梨が選択肢となります。また、市場ではベトナム黄花梨の北部材が海南黄花梨として流通することもあるため、購入の際には十分な注意が必要です。




最後に
黄花梨の二胡は、まさに“目の肥えた方”の世界です。もし本物を求めるなら、信頼できる製作家と十分に相談することをおすすめします。
上海季風二胡教室
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