出会いのご相談に来られる方の中で、「ありのままの私を好きになってくれる人に出会いたい」というようなことを仰られる人を何人か見てきた。
その言葉を聞くと
20年以上前に読んだ美輪明宏さんの人生相談の「光をあなたに」という本を思い出す。
その中で1人の女性が結婚したいだか出会いがないだかの恋愛結婚系の相談で、自分を愛してくれる人に出会ったことがないなどの言葉に対しての回答が
「畑から取りたての土のついた野菜を、ほら美味いから食えと言われて食べたいと思うか?美味しいと思うか?
ちゃんと洗って土を落として時間や手間をかけて料理して初めて美味しいと思える。
それと一緒で愛されたいと思ったら愛される努力と手間を惜しんではいけない。
なにもしないでありのままの自分を受け入れてほしいなんて図々しすぎる。」
だった。
※余談だが美輪明宏さんはアナと雪の女王の主題歌の歌詞の「ありのままの姿見せるのよ」も同じように否定されているので何十年経っても趣旨一貫されている。
私はその本の言葉にすごく目から鱗で感銘を受けたのを覚えている。
そのときに気付いたのはモテる女の子は好かれる工夫や努力を惜しまずに躊躇せずにやっていたということ。
見た目、言葉遣い、気遣い、仕草、目線、会話、相手の求めていること、相手の喜ぶこと、相手を立てること、全てにおいてアンテナを張って労力を厭わずやっていた。
繰り返されてそのことがパターン化されて自然な振る舞いになっていた。
それが当たり前になっていた。
それからロックオンした相手が自分に好意を持って告白してくるパターンがわかるようになり、成功体験を繰り返してモテるオーラを作り醸し出していた。
なので「ありのままの私を好きになってくれる人と出会いたい」という言葉は怠惰に聞こえる。
私は努力しないで愛されたいと言っていると思ってしまう。
またそういうことを言う人は、無条件に相手のありのままを愛したいと思えるのか。
ありのままの自分を愛されたいという人ほど、相手に求めるものは多いように思える。
占いをやっていると、モテる人モテない人というのは持って生まれたものであるとは思っている。
でもどんな人でも自分と相性の良い人というのは絶対に存在する。
そういう相手とは自然と仲良くなりやすいが、相手に好かれる工夫や努力をしていないと、どんなに相性が良くても長くは続かない。
また自分が惜しみなくしていると相手が自分に対してしてくれていることにも気付きやすくなる。
相性が良いのに上手くいっていない方々からの相談もよくあった。
出会いがないなら探す努力。
愛されたいなら好かれる努力。
この2つは絶対に必要だと思う。
占星術では愛され力(人気運)は金星で見る。
みんな金星は持っている。
ラクシュミー先生曰く「どんな人でもどんな金星でも磨けば光る。逆に磨かないと金星は輝かないし活かせない。」とのこと。
愛されたいのならありのままではいけないのである。