私の辞任に向け、以前から意識的に、かつ極端に仕事量を減らしてきました。そのため、今はほとんど私がやる仕事はありません。お掃除と、一部の仕事です。今までの1/100程度でしょうか(笑)あとは会社設立についての勉強です。そんな状況に少し戸惑っているのが現状です。しかし、ある程度の規模になれば社長とはそんなものなのかも知れません。


昨日、そのありあまった時間を使って今後の建設業について調べたり、想像したりしていました。私が興味あるのは超大型プロジェクトです。そこにどう絡んでいくかです。民主党はコンクリートから人へや、脱ダムを掲げました。実際に計画が白紙にあったプロジェクトもあるようです。建設業は大きく打撃を受けています。もう建設業はお先真っ暗と思い、別の職業を考える若者も多いのではないでしょうか。しかし、街中をよく見てください。いわゆる生コン車を見ない日はないんじゃないかというくらい生コン車は頻繁に往来しています。建物の大半はコンクリートです。つまり生コン車が頻繁に往来するということは建物が建っているのです。


良く考えてみるとマーケットが縮小しているのは国内だけでしょう。人口が減少しているので無理もありません。しかし、世界に目を向けてみるとどうでしょうか。世界人口はうなぎのぼりです。お隣の国にしても相当な人を抱えています。人がいれば社会基盤は必ず必要です。つまりそこには建設需要があるのです。これからの建設業は何らかの形でグローバルに展開していくことが肝要でしょう。


もう一度国内に目を向けてみると、超大型プロジェクトはなくなっていません。様々なインフラ分野で超大型プロジェクトが進行しています。ここも一度整理してみる必要があるでしょう。自分がどうすれば絡めるのか。何を社会が要求しているのか。このように考えていくときっと活路は見出せるはずです。それをしないのはどんなことを言っても現状が居心地いいからでしょう。現状から抜けるためには並大抵の努力ではいけません。それこそ創業と同じくらいの気持ちで臨まないと現状を変えることは不可能でしょう。そしてそれを現経営者が行うのはしんどいのかも知れません。では、二代目にやらせてみてはどうなのでしょうか。現経営者がすべきことは、会社を全て明け渡す。それは資産も株も全て含めて、全てです。これくらいの荒療治をしないと新たな発想は生まれないでしょう。ようは現経営者がこれを出来るかなんです。本当に会社のことを思っているのであれば、最後の経営判断として考えるに値する事柄だと思います。


私は建設業という職業を誇りに思っています。まさに縁の下の力持ちです。新幹線も飛行機も電気も車もみんな土台があるから活動できるのです。その土台を作るのが建設業でしょう。世のため人のためになる仕事なんです。残念ながらそのアピールが足りていないか、的を射ていないかで、世の中の理解は少ないです。これは我々の世代に課せられた大きな仕事の一つかもしれません。


初めて現場に行った時を思い出します。様々な職種が集まって同じ一つのものを作る。私は感動しました。直感的に私が生きる道はここだと思ったものです。それは学校の文化祭のようでもありました。現時点ではそれが正しい判断だったと思います。そんな楽しい素敵なこの業界を、皆さんにもっと分かってもらいたいです。