悲観主義者はすべての好機の中に困難をみつけるが、
楽観主義者はすべての困難の中に好機を見いだす

 

 

これは、イギリスの政治家 ウィンストン・チャーチル(1874 – 1965)の言葉です。この言葉からもわかりますが、世の中には〈良いこと〉と〈悪いこと〉があるのではなく、そのどちらかに決めている、人間の意思があると言うことです。

 

人間には、さまざまな人格が備わっているにもかかわらず、一生を通して、ある一定のパターンしか使えないのはなぜか?「こんな人生はもうイヤだ」と感じているのに、どうして変えられないのか?そんな問いを投げかけて、前回のブログをしめくくりました。

 

人格形成には、遺伝的要因(身体能力や知能)だけではなく、後天的な要因(生育する環境)がからんできますので、いったん人格が形成されると、そう簡単には変えられません。

 

でも、人格のバリエーションが実に豊富だと言うことも、解離性同一性障害の症例から理解してもらえたと思います。

 

そこで、人格を変えることのできるひとつの糸口として、冒頭で紹介した〈楽観〉と〈悲観〉という思考を、今回は取り上げます。これは、エレーヌ・フォックスという神経学者が「脳科学は人格を変えられるか?」という著書で説いています。

 

フォックス博士の研究所によると、前向きな感情〈楽観〉を起こさせるセロトニンという物質は、ある特定の遺伝子によって脳内で生み出されることを発見しました。それは、〈楽観的〉か、〈悲観的〉かは、遺伝子によって決まっていると言うことに他なりませんでした。

 

ところが、研究を進めていくうちに、これらの遺伝子は、環境によってもその働きが変化するという結果が得られたのです。つまり、遺伝子によって、〈楽観的〉な人格なのか、〈悲観的〉な人格なのかが決まっているわけではないということであり、それらの人格は、環境によって変えられるということがわかったのです。

 

人格を楽観的に変えていく具体的な方法は、おいおいこのブログでも書きますが、まずは、〈悲観的〉な脳でも、〈楽観的〉な脳に変えられることを理解してください。それが結果的に、人格を変えられることになります。

 

もちろん、最近流行の「ポジティブ思考」を、ここであえて取り上げたのではありません。ネガティブな要素を排除し、ネガティブに動じない思考から、どんな人格が生まれてくるかを、あなたには考えて欲しいのです。

 

次回は、<算命学と人格>というテーマで書きたいと思っています。

 

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