【ちょっと怖い話】サンダルの怪 | 言葉で自分磨き! 大人の女性のための「自分磨きノート術」を!

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ちょっと怖い話を、します。

といって、
本人があんまり怖がっていないのですけどね。

幽霊も、呪いも、出てきません。



先週の夜、私(土井雅之:仮名)は仕事を終えて、自宅のマンションに帰ってきました。

深夜というわけではないですが、もともと戸数が多くないので、マンション内では、あまりひとと会うことはありません。その日も、エレベーターではひとり。小雨が降っていたので傘を持っていました。

住んでいる階でエレベーターを出て、ドアが並ぶほうへ歩いて行きました。 すると、何か後ろで、こつんと音がしました。大きい音ではなくて何かが落ちたような小さい音。振り返ると、すぐ足元にサンダルがありました。紫色の樹脂製で、あとで「クロックス」というのだと知りました。それも片方だけ。

ああ、サンダルが落ちているんだと思いながら、何か引っかかりました。もともと歩いてきたところには何もなかったのです。エレベーターの近くは、窓もなく閉め切られていて、人もいない。天井にも何もない。

では、このサンダルはどこから来たのだろう?

あまり考えずに、また歩き出しましたが、何か釈然としない。もう一度、振り返ってみると、やはりサンダルはそこにある。近くまで行って見直してみましたが、特に変わったことはありません。突然現れた、ということを除けば。

怖いとか、ぞっとするというような感情は何も湧いてきません。ちょうどサンダルがあったところを通り過ぎた直後に、10センチか15センチぐらいのところにサンダルが現れて、ぽとんと落ちた。そう考えると自然に思えます。
ただひとつ、サンダルが突然現れたということだけがおかしいと思える、そんな感じでした。

帰り着いたその夜は、何度もサンダルのあった場所にいって、サンダルがそのままの状態で転がっていることを確かめました。

翌朝いってみると、サンダルは壁のほうに寄せられていましたが、なくなってはいませんでした。住人も誰のものか分からずに放置していたのでしょう。もしも、誰か住人が間違って落としたりしたとすれば、それは持ち帰られたはずですが、結局その日はそのままでした。

あれから数日たちますが、サンダルはそのまま、あります。