アメリカに住んでいる友人が、数日うちに泊まりに来ていました。

滞在中に、近所の1500円カットに行ってきたんです。

帰ってきた友人は、少し興奮ぎみにこう言いました。


「安すぎて申し訳なくなっちゃってさ。

チップ出せない代わりに、3000円のヘアトリートメント買ってきたよ!」


私は思わず笑ってしまいながらも、ちょっと驚きました。

というのも、私の子どもたちが同じお店に行っても、

そのトリートメントを買うようなことはないからです。


でも、ふと考えました。

これは“ヘアトリートメント”を買ったという話ではなくて、

“感じた気持ち”に値札をつけて持ち帰った話なんだな、と。


アメリカでは、チップを渡すのが「ありがとう」の一つの形。

でも日本では、そういう習慣はありません。

だから彼女は、日本の文化の中で、自分なりの「ありがとう」を探したんだと思います。


たった1500円でここまでしてくれるなんて…という感動や、

何かを返したい、感謝を伝えたいという思い。

それが、彼女の中では自然に行動につながった。


モノの価値って、売値やスペックだけじゃ測れない。

そこに込めた「気持ち」のほうが、ずっと強くて、温かくて、ときには私たちの視点まで変えてくれる。


お礼の伝え方は、国によっても、人によっても違うけれど、

「嬉しかった」という気持ちをちゃんと形にしようとする姿勢って、なんだかとても美しいなと思いました。