私は生まれ変わりはあるのではないかと思っている。

(過酷な環境を選んで生まれてくる魂があることには疑問があるが・・・)

 

もし生まれ変わりがあるとしたら死んでも意識はなくならない。

しかし肉体は死んでも意識は残るとしたら、これは私にとってはむしろ恐ろしいこととしか思えない。

(だから願望を抱いて新たに生まれ変わるのだろうか?)

 

どういうところが恐ろしいかというと、体がないから何かしたいと思ってもできない。

物体をすり抜けてしまうから何の手応えもない。

怖いものがない代わりに楽しいものもない。

体がないから自分の行動が周りにどんな影響を及ぼすかを見ることができない。

これはとても虚しいと思う。

 

もし世の中に絶望したままで死んだとしたらどうなるだろう?

自分が世の中に何の影響も与えることができない人間だと失望したままで死んだとしたらどうなるだろう?

 

何も考えないで平穏な心でいることなどできるだろうか?

 

体がないから想像することしかできない。

しかしそれは、死んだときの心の状態でする希望のない想像のような気がする。

 

どう行動するか、どう生きるかによって、良いこともある、悪いこともある。

それをもう確かめることができない。

まだ人生の絶望的な部分だけしか確かめていないというのに。

楽しいという部分を確かめないないうちに失意のまま死んで、「意識だけになったから楽になった」とはならないような気がする。

 

だから生まれ変わろうとするのだろう。

 

しかしそれならば今世も過去生の願望のこもった生まれ変わりだ。

少なくとも私の場合の今世の問題は諦めなければ私が解決できるはずと考える。

それを志なかばで死んだとしたらきっと後悔する。