小2の娘が、ついに掛け算の基礎、九九を習い始めました。
昨日、気がついたら8の段・9の段に入っていました。
上からハチイチガハチ、ハチニジュウロク…
下からハックシチジュウニ、ハッパロクジュウシ…
でも、途中で詰まってしまいます。うまくいかないようです。
しまいに、涙をぽろぽろこぼし始めました。
「1回に増える量がおおすぎる…」と愚痴っていました。
思うようにスラスラいかないのが苦しいようです。
私は、九九が掛け算だなどと全く思っていません。
掛け算の基礎情報にすぎないからです。九九ができてもほんとうの意味で掛け算ができるとは言えないのです。
どういうこっちゃ?
3✕8=24が言えるのに、8✕3=24が言えないのは、なぜでしょうか?
それは、九九の訓練が「ただのお経」になっているからです。
いわば、落語「寿限無」とおなじです。ジュゲムジュゲムゴコウノスリキレカイジャリスイギョノ…
そのあとがどうだったか?よほどの酔狂でないかぎり、覚えてはいません。
たまたま長男はだいぶ前に覚えて、今でも言えるようなので、聞いてみました。
「寿限無言えるようになるまで、どのくらい間違えた?」
「そりゃ数えられないくらい」
私は、「間違えた数だけ正解に近づく」という主義です。
さいしょからすらすらできることは、脳があまり覚えてくれません。
失敗をなんどもするから、覚えるのです。そのことも娘に伝えました。
失敗して当然。僕もそうだった。
でも、すこしだけ、ヒントは与えました。
九九の表を横に読んでいく方法です。
「2✕9=18,3✕9=27,4✕9=36…ほら、ここに9の段があるね。」
(娘)(ホウホウ、ソウナノカ?)
あと、9の段のちょっと神秘的なところも。
「9✕5=45と、9✕6=54は、数字が逆転しているね。
9✕4=36と、9✕7=63も、そうだね。」
(娘)(ホウホウ、ソンナコトモアルノカ)
こういう応用的なことについていける人は、掛け算を理解しています。
理解できるようにするには、こういう話をたくさんしてやらないといけません。親が。
先生は、塾でも学校でも、こんなことはしてくれません。親しかできません。