「これで両親に楽をさせてあげられます。」

バンクーバー五輪の女子ショートトラック1500Mで金メダルを獲得した周洋選手のインタビューでのコメントです。

このコメントが中国メディアで大々的に取り上げられ、「最牛感言!(素晴らしいコメントだ)」と中国人を感動の渦に巻き込んでいます。


最牛感言は、牛の言葉という意味ではないですよ。

最牛/感言と区切り、「牛」は若者が良く使うスラングで「すごい」とか「素晴らしい」という意味です。


中国人はすごく親孝行です。

私の中国の知人友人たちもすごく親や家族、親戚を大事にしていました。

親の出迎えのために、会社を休んだりすることもありましたし。最初「田舎から両親が出てくるので送り迎えや世話をしなければならないので休みます」という連絡をもらった時は、そんな理由で会社休んでいいのか?と驚きましたが、そういう考え方もありかなと思うようになりました。日本のサラリーマン社会だと、「家族より仕事優先」になりますが、中国の場合は「当然のように仕事より家族優先」です。春節に里帰りする際に毎年必ず親に1万元あげているという同僚もいました。「自分が一生懸命働いて稼いで両親にもっといい暮らしをさせたい」という発言も、特に地方から出てきた同僚からはよく聞きました。



周洋選手は、まだ18歳です。ということは90後世代(90年代に生まれた若者)ということです。90後世代は中国でも「宇宙人みたい(何考えてるか理解できん)」などと言われることがありますが、「親孝行」に関しては90後世代にも受け継がれているようです。ちなみに、周洋選手は早速両親に94平方米の家をプレゼントしたそうです。



とはいいつつも、中国では親孝行が当然と認識されているならば、このような発言は「あたりまえのことを言ってる」ということでそれほど大きな話題にはならないはずです。でも、これだけの反応が起こるということは、親孝行が珍しい行為になってきているということなのでしょうか。



「母と旅した900日」という本があります。74歳のおじいさんが「チベットが見たい」という母の希望をかなえるため、中国最北端から自転車リヤカーでチベットまで移動する、というノンフィクションのお話です。

このおじいさんは、旅の途中で中国メディアに取り上げられ、一躍有名人になりました。その時の気持ちを以下のように語っています。


「人々は自分を褒め称えるけども、母のために当然と思ってしたことが、やたらと過大評価されているようで全然嬉しくない。まるで彼らは私を高く持ち上げることで、親孝行のできない自分たちをかばおうとしているように思えてならなかったのだ。」


今回の周洋フィーバーと状況が似ているように思います。


でもやっぱり中国人は親孝行な人が多いと思います。

これは中国人のよいところだと思います。自分自身も「親孝行をしよう、家族親戚を大事にしよう」と思い、北京から楽天市場でカニとかおいしいものを買って、毎月送ったりしていました。戻ってきてからなかなか実践できていないのですが。。

http://ydh.people.com.cn/GB/178708/178712/11060694.html
奪還Rang我BaMa生活得好一点儿


母と旅した900日

中国最北端からチベットまで3万キロ、99歳の母をリヤカーに乗せた自転車が走るこの世で最後の母と息子の旅-。中国全土が涙した感動のノンフィクション。

「母が楽しそうに笑う。それが彼の満足であり、幸せである。」  「幸せ」とはこういう自然な日常の中にあるのかな、と気づかせてくれる本です。翻訳者は、蓮池薫さんです。