中国では現代においても、ルールが整備されていない、人によって言うことが違う、ということがよくあり、悩まされることが多々ありました。居住証明ひとつ取るだけでもロールプレイングをしているような超級面倒なことでした(参照:公安に行く 公関小姐で誤解される )。
しかし、うまく交渉することで臨機応援に対応してもらえることが多く、それにより助けられることもありました。帰任の便で荷物の重量オーバーの金額がまけてもらえたのもその一例です。
日本では何もかもマニュアル化されていて、スケジュール通りに物事が進むのは便利なことこのうえありません。しかし、時に「当社(当店)の決まりですから」と機械的な融通の利かない対応をされることもあり、これにはうんざりします。
マニュアル対応を受けていらついた時に思い浮かぶ「竜馬がゆく」での1シーンがあります。
坂本竜馬が火急の用件で藩邸に佐々木三四郎を訪ねたときのことです。竜馬と佐々木は同志であり、竜馬はすでに志士仲間の間では名を馳せているわけですが、土佐藩において竜馬の身分は郷士であるため、応対した老人の役人が「藩のしきたりにより会わせるわけにはいかぬ」と門前払いをしてしまいます。
後でそのことを知った佐々木はその老人の役人を叱ります。それを見た後藤の同輩である由比猪内が「老人のしたことは正しいのだ。役人が各自の判断で動いては藩という組織は成り立たなくなってしまう。」と後藤を諭し、佐々木も納得します。
日本の臨機対応さのないマシーンのようなマニュアル対応ぶりにはうんざりすることもあるわけですが、このやり方が日本の組織を統制し機能させ、国が成長の一助になったのではないかと思ったりします。
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