これ以上彼らとDBを共有して持つことは事業上、大きなロスにつながる!

そう思った僕は、サービスシステムとして、UCクラブとUCモール、UCリサーチを分けることを彼らに提案しました。

ちょうど、開発開始後1年半近くが経過し、開発契約自体の内容変更により先方としてもこれ以上このUCモールというシステムに係わりたくない・・・恐らくそのように考えていた時期だったことも幸いして、このシステムとDBを分割するという案は上手く受け入れられたのでした。

しかし、サービスを展開する上ではただシステムを分けただけではなく、システムの運用面までも今後は自分たちで管理していく必要があります。

このシステム運用に関しても、これまでは上海聯都が行っていたのですが、彼らがデータセンターやキャリアと直接契約を行っていたために、僕達としては直接契約内容がどうなっているか?トラブル発生時の状況把握等々これまでもかなり、色々な面で情報がとれず、または取れても1~2日遅れになってしまうという状況が発生していました。

また、データセンターによってはキャリアが限定されるため、上海のみならず、中国全土、そして日本からのアクセスがスムーズに出来るということが要求されます。

こういったデータセンターの選定から、システム自体の移転、そして移転後の新規会員管理のシステム。。。

これらを、4月までにやりあげる必要がある。。。

そんなときに、このプロジェクトをお願いしようと思ったのが、ウェブクルーiTech上海真崎さん でした。

真崎さんは、昨年ひょんな縁で知り合った方ですが非常にシステム的にもきちんとした理論を持ち、且つその人柄もいわゆる『狩猟民族』として、ひじょうにお話していても「ワクワク」出来る上海での数少ない起業家の一人です。(真崎さんのブログはこちらです ⇒ 「中国オフショア開発(上海)ラオパンブログ」


ちょうど、真崎さんにこのプロジェクトを持ちかけたのが中国の旧正月前。。。つまり実質動き出せるのが旧正月が明けてからですので実質1ヶ月半。

この短い納期にも係わらず、真崎さんは(当社のビジネスにも興味を持っていただいていたのが良かったのでしょうか)苦しいながらに引き受けてくださいました。

そこから、真崎さんやウェブクルーiTech上海の牧野さん、寺田さんと一緒に現在のソースコードの分析、必要ハードウェア(サーバ)の見積もり、データセンターの選出、サーバへの環境構築/プログラムアップロード、単体テスト、データセンターへの納品、ネット上からのテスト、そして何よりもこれまで大問題であったサーバレスポンスに対するチューニングとまさに、日々戦いの一ヶ月半でした。

この期間中にも通常日本の開発では起こりえないような、事象が発生したり、上海聯都の技術陣との打ち合わせにおいても、お互いの開発思想の違いによる、議論のすれ違い等多々問題は発生しましたが、やはり同じ感性と価値観を持った技術陣との仕事というのは、非常に安心感があるものだと、感じました。

そして、いよいよサーバ移転の日がやってきたのでした。。。

< 終章 に続く >