ジャニーズ事務所の2回目の記者会見で、指名NGリストがあったことで、騒がれていますが、いつもジャニーズ関連では面白くないので、大谷翔平選手のホームラン王のことを取り上げてみます。

 マスコミでは、「日本勢初」とか「日本選手初」とか表現しています。「日本人初」とは書かれていません。かなり昔ですが、大坂なおみ選手が、テニスの四大大会で初めて優勝した時も、「日本人初」ではなく、もう忘れてしまいましたが、微妙な言い回しになっていたことが記憶にあります。スポーツ界では、「日本人」をどう定義しているのでしょうか。「日本国籍」を持っている人なのでしょうか。どうも、私にはよく分かりません。

 テニスや陸上、野球やバスケットなどの競技において、白人の人たちや黒人の人たちに対して、体格や体力で劣っていることが多い黄色人種の日本人は、活躍することが難しかった時代が長くありました。しかし、日本人と外国の人を両親に持つ「日本人」がスポーツ界で活躍することが目立つようになると、その人たちを「日本勢」というような微妙な言い方をするようになってきました。人種に関わることは、表現が差別にもつながる難しい問題です。しかし、日本人の大谷翔平選手のホームラン王を、あえて「日本人初」と書かないのは、どうかなぁと私は思ってしまいます。大相撲では、最近「日本人横綱を待望する」と書かれることがあり、「日本人」とはっきり書いているようです。

 純粋な黄色人種の日本人だけを「日本人」と考える時代ではなくなっているかもしれません。外国にルーツのある人も外国の人が親や祖父に交じっている人も、帰化した人も、その時点で日本国籍があれば、「日本人」でいいのではないでしょうか。そして、その人たちが活躍すれば、「日本人初」と書けばいいのではないでしょうか。書いていて、私もよく分からなくなってきました。みなさんは、どう思いますか。