処理水の海洋放出に対して、中国は、すぐさま日本産の魚などの輸入禁止の処置を打ち出しました。中国は、原発の処理水を日本よりも多く排出しているといった報道があります。3年以上にわたり全世界を巻き込んだコロナは、発生元は中国であるとの見方が有力です。その中国が、他国の処理水の海洋放出に対しては、厳しい対応をしています。

 日本では、「他人に厳しく、自分には甘い姿勢」は美徳とされていません。しかし、中国やそのほかのいくつかの国では、自国の利益については力強く主張し、自国のミスや失敗については何も語らないという姿勢が多く見られます。「ノーと言えない日本」という言葉が、一時よく使われました。外交において、日本は、常に慎重な姿勢を取り、諸外国の動静を見極めて、無難な判断や対応をすることをしています。何か、歯がゆい思いをすることが多いです。

 処理水の海洋放出が、処理水の処理方法として最も妥当で安全なほうほうかどうか、私にはよく分かりません。この方法しかないのであれば、そのことを科学的に立証し、毅然とした態度で進めていくしかないと思います。それよりも、そんな苦労をしながらも、原発を各地で再稼働させていくことの方が、疑問が湧き、納得できません。危険なものを一番安全な方法で、処理していく行動をとりながら、一番危険なもととなった原発を再稼働させていく矛盾について、皆さんはどう思いますか。