（十字架の聖ヨハネ「霊の賛歌」より）
「神が決して自分から離れられることがないということを知るのは、霊魂にとって大きな慰めです
大罪の状態にあってさえそうであるなら、恵みの状態にある時はなおさらです
おお、霊魂よ
それ以上なにを望むのですか？
他に何を探すのですか？
あなたは自分自身のうちに、あなたの富、楽しみ、満足、そしてあなたの国、つまりあなたが憧れ求めている愛する方を持っているのです
喜びなさい
あなたの内部に、彼と共に沈潜して喜び踊りなさい
あなたはこんなにも近くに彼を持っているからです
あなたの中で彼を望み、彼を礼拝しなさい
そしてあなたの外側に彼を探し求めに行ってはなりません
それはただ気を散らさせるばかり、疲れさせるばかりであり、あなたの内部における以上に、より確実に、より迅速に、より近くに彼を見出し、彼を楽しむことの出来る場所は他にはないからです
ただ1つ問題となることは、彼はあなたのうちに住んでおられるとしても、彼はそこで隠れておられるということです
とはいえ、確実に彼を探し出すために、彼が隠れておられる所を知ることは大いなることです
そして霊魂よ
あなたが愛の熱情をこめて
『どこにお隠れになったのですか？』
と言う時、あなたもまた、この知識を願い求めたのです」（「霊の賛歌」第一の歌/8）
