(鳥取県北栄町大谷   景勝地にて撮影)


昨日、鳥取県北栄町のこの景勝地にて美しい砂浜をバックに撮影をしたところ、

僕の見込み違いと軽率から、ハプニングへとなってしまいました。

バイクが海岸の砂浜から出れなくなってしまったのです。

出口になるに連れて上りの傾斜で、入ってくる時に何とか走れたのもそれは少し下り坂だっただけだからであって、それを僕は帰りもすぐに出れると勘違いしてしまったのです。


バイクをなんとか自力で出そうと小一時間奮闘しましたが、なにぶん上りの傾斜がキツくて、どうやっても一人では無理だと、経験からも現状を判断しました。


一旦落とし穴に嵌まると嫌な展開も重なり、

一度引き受けてくださったレッカー業者さんからも、後になってお断りの電話が掛かってくる始末。

その時の時刻は既に16時頃。

JAFさんに頼んでも、おそらく到着時刻ですら現在地は僻地で怪しい場所。

もう残された選択肢は限られていて、僕はあらゆる先入観を捨てて、経験から現実的な可能だけを聴こえてくる感覚の声から探します。


『軽トラックか重機、若しくは男性2人〜3人の応援をいただければ、なんとかなる!』

是が僕に聴こえる経験からの声でした。


辺りには民家も殆ど見えなくて、頼れるのは自分の判断と行動だけ。

僕は迷わず、第三者を頼ることを判断します。


そしてこうして僕は、置かれた場所で花を咲かせ続けることを辞めませんでした。

いつ如何なる時も、僕はその状況を限りなく笑って過ごしてゆきたい。

過去にすぐに笑顔が消えたり、お調子者だった自分だったからこそ、

現在においては少しくらいの展開ですぐに笑顔が消えるような、お調子者で、軽い人間になりたくないのです。
  

時にはスパッと諦めることも
とっても大切な中で、

同じ諦めるなら、少しでも潔い方に諦めたい。


投げ出したり、

壊してしまったり、

捨ててしまうのは簡単で一瞬。


だけど其れは同時に、とっても大切なものを失ってしまう瞬間でもあると、僕は思うのです。


どこまでも逞しく、健やかに生きてゆきたいのです。


僕は砂浜から民家方面へと歩き出し、400メートルほどで一つの大きな農家さんを訪れました。

敷地内に大きなトレーラーが2台観えたので、おそらく重機経験や職人気質の方と出逢えると判斷したのです。

同じ職人気質の経験者ならば、適切な助言、若しくは最善へと繋がる何かを絞ってくださると思ったからです。


敷地内を歩いてゆくと、トレーラーにもビニールハウスにも、大きな物置にも人影は見えなくて、
 
更に奥に進むと、小さな休憩室の中で休んでおられる男性三人をガラス越しに確認します。


お互いにガラス越しに気づき、僕が丁寧にお辞儀をすると、中の1人の男性が外に出て来てくださいました。

「お休み中のところ、本当に申し訳ありません^^」

「どうしたい!あんちゃん^^」


男性は見たところ60過ぎくらいで、面構えや眼光、表情の穏やかさ、服装や物腰等の所作から、僕はすぐに職人の親方さんだと察します。

きっと話の分かってくださる方だろうと、僕は真摯に、正確に、自らの至らなさから正直に事の状況を説明します。


するとその方は、「ちょっと一緒に行ってみよっか^^」


そう穏やかに笑って言ってくださり、再び400メートルほど歩いて砂浜の現場へと、私達は歩きました。


歩いている途中で、状況確認や考えられる解決想定などをお互いに模索する中で、お互いに笑えるような何気ない雑談も交わしたり♡

この辺は西瓜がとっても有名であること♡

そして自分はトレーラーで運送業をやっておられると仰ってました♡

その方が偉ぶってないからこそ、伝わるその方の凄さ。

隠しても隠しきれない、人間としての厚み。

その方とのお時間を重ねる程に、この方はとっても凄い経験の持ち主で、力も自信も溢れているのが肌に伝わるのです。


そして現場に着き、ほんの1分程でしょうか。


バイクの現状を把握されたその方は、携帯を出され同じ休憩室に休んでおられた仲間の二人を、こちらの現場に来るように頼まれます。

「たぶん、男三人で助ければ何とかなるだろ^^」

僕も内心同じ判断だっただけに、

あぁ、この方は問題解決の経験がとっても豊富で、やっぱり凄い方なんだなぁって。

やっぱり親方さんだったんだなぁって。


程なくしてお仲間の2人の男性が軽トラで来てくださり、4人でバイクを出すことに。


仲間の方が板を持ってこようかと仰いましたが、「いや、兄ちゃんがアクセルを回しながら俺等三人で押せば大丈夫だろ^^」

親方さんがそう仰ると、

私達4人は、親方さんの指示通りに動きます。

するとものの数秒で見事にバイクは動き出し、無事に道路まで出れたのです♡


僕は丁寧に親方さんを始め、仲間のお二人に感謝と頭を下げ、

何度も僕の謝礼をお断りする親方さんに一万円を受け取っていただきました。

事実、世の中の男性3人の人手をお借りし、彼らにしかできないことをしかも迅速にされた訳ですから、一万円でも安いくらいです。


再び休憩室へと戻ってゆかれる三人を丁寧に見送る中で、僕は改めてしみじみと感じておりました。


僕もあんな格好いい大人になりたいなぁって♡

本当に、いつも僕はなんて運がいいんだろうって♡

本当にいつも周囲の皆様のお陰であって、

有り難いなぁって♡


そんな中今も僕の中で神々と光り輝くのは、

「ちょっと一緒に行ってみよっか^^」

あの時にサッと優しく判断された、親方さんの笑顔と行動力です♡


もう夕方になりかけてるとはいえ、昨日の日中はとっても暑くて、親方さん達もおそらくお仕事を終え、涼しい部屋で休んでおられていたはずです。


もう後は帰宅してゆっくりと身体を休めたい状況のとき、そんな台詞や判断をサッと爽やかに下せるでしょうか。

おそらく多くの方が、少しでも早く身体を休めたいと思われるのが自然だと思うのです。


だからこそ僕は、その親方さんの懐の深さ、

人間としての優しさ、

人間としての厚み、

格好いいなぁって♡


そして何よりも僕が凄いなぁって感じたのは、その親方さんもお仲間の皆さんも偉ぶらないことです♡


親方さんも、そしてお仲間の皆さんも、

僕の格好悪くて、軽率だった部分を一切問わず、触れませんでした。

ただ置かれた現状に対して何をすればいいのか♡

何をすることが本当の最善なのか♡


それが分かっておられる方達なんだなぁって♡


そんな素敵な親方さんやお二人に対して、

僕は心から尊敬して、憧れるのです♡

僕もそういう人間になりたいなぁって♡


僕が親方さんにお渡しした一万円。

あなた様には、どう映りましたでしょうか♡

勿体ないなぁとか、映ったでしょうか♡

僕にとっては違うんですよね。

昨日僕の手元から出た一万円札は、素敵な素敵な人生の授業料です♡


この素敵な体験を僕はまた一つ糧にして、

同じような未来状況を予測して回避したり、

一つの警笛として周囲へと促したり、

僕はこの経験を有意義に活かしたい。


そして同じように、然るべきその時が訪れてくださったとき、僕も同じようにこの培った経験を誰かの命に優しく遣いたい♡


そうすることが、本当の意味での昨日の親方さんやお仲間の方達に対する、本当の活きた恩返しだと思うのです♡

そんな有意義へと映っております♡


昨日という一日♡

僕にとって、とっても素敵な体験の一つでした♡


ー雲奏ー