未来へのバトン

こんにちは！

職員ヨシ子です

実は、今から少―し前にお休みをいただいて、とある手術に挑んできました

コロナ禍も相まって、不安になる瞬間もありましたが…

周りの人のサポートや激励の言葉に勇気をもらって、無事に手術も成功し今では経過も順調です

詳しい病名などは伏せますが、今回の治療を通して感じたことを綴ってみようと思います。

よかったら、おつきあいください

今回、ヨシ子にとっては、同じ部位で3度目の手術となりました

最初の手術は3歳のとき。

「生まれつき」の病気が見つかった当時は、原因不明の難病と言われて、大きな病院を転々とし、今のようにインターネットもSNSも普及していなかったことから、正しい情報を得ることも苦労したのだそうです。

病変を取り除く手術をしたものの、完治が望めない中で、先の見えない長い治療期間や訓練が続きました

検査や手術などの治療費、通院のたびの交通費、体の成長に伴って買い替えが必要となる補助器具の費用など、親には精神的にも経済的にも負担をかけたことを、幼いながらも「ごめんね…」という気持ちでいっぱいだったのを覚えています。

私が小学校低学年の頃。

いつものように母と夜明け前の始発に乗って、8時間以上の診察待ちを終えた大きな病院からの帰り道。

夕日が差し込む電車に揺られ、疲れ切って一瞬うたたねをする母の姿を見て、無意識に涙が溢れたのを、周りの大人の視線から隠すように嘘のあくびでごまかしたという記憶は、今でも少し心がチクッとする思い出です

あれから数十年が経ち、今回は体の負担を軽減するために、人工のパーツを体の一部として迎える2つの手術を同時に受けることになりました。

一方はまだ新しい術式とのこと。

主治医の先生から、“治療法の解釈が昔と今で変わってきたよ”という話を聞いて、「見えないところで医学は進歩しているのだな」と感じ、何度も迷った手術を決意することができました。

医療ってすごい。

こうして、色んな器具や薬を駆使して手術を受けられるのは…

長い長い治療期間や、手術を受けてきた多くの患者さんがいること。

医学の道を目指して技術や知識を継承してくれるお医者さんや看護師さんがいること。

新しい治療法、治療薬を研究開発してくれる方や、治験に協力されてきた方々がいること。

この病気に向き合いながら一緒に伴走してくれた家族や、サポートしてくれる人のことを思い浮かべていると、「見えないところで繋がってきたバトンが今、私の元にあるんだなぁ」と、不思議な安心感に心がじんわり温かくなりました。

そして、手術への不安が、「これまでの治療や今回の手術も、いつかどこかで誰かのバトンの一部になればいいな」という希望に変わった瞬間、こわばっていた体の力がすーっと抜けたように感じたのでした

原因不明の病気、名前のない病気で不安な日々を過ごす時間。

検査結果や情報に一喜一憂し、一進一退の状況で葛藤する時間。

その時間はご本人やご家族にとって、とても長く、果てしなく感じるものだと思います。

その時間がいつか、少しでも癒えるときが訪れますように。

日々の暮らしを支える生活環境の工夫や出会い、新しい技術、必要とする情報に巡り合えますように。

ジャーダックの活動初期から使用されているというこの写真。

ご縁でこの活動に参加することになってから、実はこっそり重ねてしまう2人の姿があります

病気のことを「かわいそうに」と声をかけられることや、長時間の通院にも慣れて、疲れ切っていた2人の姿。

あの日の母と小さな私に、「かわいそうに」ではなくて、「よくがんばったね。」と、声をかけてあげたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(体調などの都合で返信ができない可能性があるため、今回はコメントの受付を停止しています。ご容赦ください…)

【消費税10%に伴う返信用封筒の郵便料金値上げについて】

2019年10月1日から、消費税10%（※1）が適用されるに伴いまして、受領証の返信用封筒にお貼りいただく切手が82円から84円になります。

ジャーダック事務局には毎日、非常に多くのドネーションヘア（髪の毛）が到着しており、受領証のご返送に1～2ヶ月ほどの期間を頂戴しております。そのため、これより受領証（※2）をご希望の方は返信用封筒に84円分の切手をお貼りくださいますようお願いいたします。

受領証をスムーズにお届けするためにも、ご理解ご協力のほどなにとぞよろしくお願いいたします。