?H1>南蛮(なんばん)・東夷(とおい・とうい)・北狄(ほくてき)・西戎(せいじゅう)    と、読みます。

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  世界四大文明の一つ、黄河流域に発展した黄河文明の担い手達(漢民族)は、
  周辺の諸民族との文化的違いを、自分達の文化・文明より劣ったものとして見下し、

  自らを“華夏”(世界の中心)と称したのです。
    
  誠に不遜であり、身勝手な民族で有ります。
  彼らは、廻りに存在する異民族を軽んじ、卑下し、蔑視した態度で接し、
  人類として認めない部分さえ有ったと言います。
  
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この辺が黄河文明の
  発祥地でしょう。
  BC 4,500年程前です。
  
  










* 南蛮 (なんばん)→煩いけど親しみやすいし、害は無い。
  蛮の上の「亦」は、「らん」と読み、がやがやとうるさい様を表します。
  その下の、「虫」は、文字通り昆虫の虫です。
  華夏から見た時、南の民族は、がやがやとうるさい、虫の様な人達だったのでしょう。
  後に、地域的には、東南アジアは勿論、インド・中近東・リベリア半島辺りまでを、
  総称して南蛮と呼んだそうです。
  
  * 東夷 (とおい・とうい)→障らぬ神に祟り無し。
  この「夷」と言う字は、「大」と「弓」の組み合わせで有り、
  「大」は人間が正面を向いた姿、即ち大人。
  「弓」は「尸」と「二」の組み合わせで「仁」となる。
  華夏の人達は、東に住む民族が人徳の有る優れた人々である事を認めて居たのだが、
  漢民族以外なので、蔑視して居た様です。
  最初は山東省辺りの人達を指して居りましたが、後に、この人達も、
  漢と同化した為、朝鮮半島や倭国を指す言葉になりました。
  
  * 北狄 (ほくてき)→時々襲来しては、女と食い物をかっぱらう不届き者。
  「狄」の「犭」はイヌの意、「火」は“えき”と読み、亦の略で音を示している。
  すなわち、単純に「狄」でえき(ゑき)と読み、転化して“てき”になる。
  イヌは狼であり、北の人達は、食料を掠め取るイヌの様だと蔑みました。
  蒙古民族やロシアを指して居た様です。
  
  * 西戎 (せいじゅう)→こいつらこそ、不倶戴天の敵。世界制覇の邪魔。
  戎の字の「戈」は、“ほこ”“くわ”“か”の読みが有り、長柄の槍か鍬である。
  更に「メ」は「十」の変形で、「甲(よろい)」の意味を持つ。
  西の人達は、甲冑に身を固め、武器を携えて攻め入って来る、
  凶暴極まりなく、且つ、卑劣な人種で有ると思っていた様です。
  当時の中近東の民族やヨーロッパ人種の総称と考えて良いでしょう。
  
  
  異常が大まかな本来の意味なのですが、その言葉が倭国へ、
  正確な意味を伴なって伝えられたかどうかは、知る由も有りません。
  
 ?H2>当時の倭国は、中国から見れば“東夷”ですが、   中国の文物を導入して、独自の文化を築いた倭国は、
  逆に、倭国を華夏(中心)とした場合、東夷である必要は無い訳です。
 ?H2>そして、黄河流域の漢民族を称して“西蕃(蛮)”と言いました。   
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  長くなったので、今回は、ここまでにしましょう。
 ?H5>次回は、万里の長城等、この続きを!。