いよいよ印刷される部分を含んだ、QSLカード印刷定義の領域に入る。文字を印刷するには、まずフォントと呼ばれる文字の形から始まる。
フォントの指定は、名称、文字色、大きさ、スタイル(太字、斜体)を指定できます。また一度指定すると、次に変更をするまで、その指定は継続されます。

#FontName="[文字の名称]" ; フォントネーム(PC参照)
#FontColor=0x[16進表記] ; フォントカラー(16進数)
#FontSize=[大きさの数] ; フォントサイズ(ポイント数)
#FontStyle=[スタイルの数] ; フォントスタイル(文字飾り)

#FontName(文字名称)は、使っているパソコンに入っていなければ、別のフォントが選ばれるので、必ず確認しておく必要がある。文字の名前は前後をダブルクォーテーションで挟むことを忘れずに・・・。

#FontColor(文字色)は、16進数で書いた方がわかり易いが、普通の10進数でもわかってもらえる。黒文字は#FontColor=0と10進数の「0」で指定したほうが簡単で、白文字は逆に#FontColor=0xFFFFFFと16進表記の方が見やすい。
頭の「0x」は次の字から16進数だという意味で、以下6桁分が最初の2桁で青、次の2桁が緑、最後の2桁が赤を表す。それぞれの色を強さを00~FFの16進数で、各色256段階に調整できる。

#FontSize(文字大きさ)は、1以上の整数で指定するが、文章など普通の文字の大きさは、912が一般的だろう。コールサインは数十から百以上が使われることもある。

#FontStyle(文字の飾り)は、前のスタイルをやめる場合には#FontStyle=0とし、太字は「1」、斜体(イタリック体)は「2」を指定する。

QSLカードでは、文字の形(フォント)がデザインのカナメでもあるが、自分のPCに入っているフォントを知る方法は、以下の通り。

パソコンの「コントロールパネル」で「デスクトップのカスタマイズ」を選ぶ。

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次に、下の方にある「フォント」を選ぶ。

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すると次のような、一覧表が出てくる。それぞれのアイコンをクリックすると、どんな文字かわかる仕組みになっている。

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使いたいフォントの名前をメモっておいて、#FontNameで指定すると、オリジナリティが加味される・・・と云う訳だ。

フォント指定と組み合わされて、QSLカード印刷で最も頻繁に使われる、「文字を印刷しろ!」という命令です。

#Print [横方向の開始位置], [縦方向の開始位置], "[印刷する文字]"

書き出す位置は、文字左上端の位置を [横方向の開始位置][縦方向の開始位置],で指定します。ここでフォント自体の書き出しの位置は、個々に微妙に異なるので、違うフォントを並べて使う場合などは、実際に印字してみないと正確に合わないこともあります。
各項の後ろにカンマを忘れるとプログラムは、理解不能になります。
"[印刷する文字]"の前後をダブルクォーテーションで挟むことを忘れずに・・・。

以上、文字の印刷に関する命令をまとめましたが、これと同様に頻繁に登場するのが線引きです。まずは単純な横線一本を考えてみます。

#LineS [線の太さ], [線のスタイル], [線の色指定]
#LineX [横方向の開始位置][縦方向の開始位置], [線の長さ]

#LineS(線の種類)は、線の太さや、形、色を指定します。
まず[線の太さ]は、他の位置指定と同じように、0.1mmを[1]として決める。次に[線のスタイル]は、0=実線, 1=破線, 2=点線, 3=一点鎖線, 4=二点鎖線と選ぶ。
[線の色指定]は、フォントカラー(文字色)同様に16進数で指定する。
最初に線を使う前には、必ず指定しなければならないが、次から変えなければ、指定しなくても良い。フォント指定と同じだ。

#LineX(横線を引く)は、横線を印刷する命令で、線の引き始めを[横方向の開始位置][縦方向の開始位置],で指定し、[線の長さ]を指定する。
実際には、#LineX意外に5種類あるが、今回はここまで・・・。

次回は、上の命令を使った基本的な定義を具体的に進めます。